所長あいさつ

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コンゴ民主共和国は人口・面積ともアフリカ第2位の大きな国であり、非常に豊富な天然資源を有するがために、諸外国の利害や部族対立などが交錯し、1990年代より、複雑なコンテキストを背景とした紛争が絶えませんでしたが、2006年戦後初めての大統領選挙が実施され、カビラ大統領が選出されて以降は、国際社会の協力を得つつ民主化への道を歩んできました。2011年末には同大統領の再選が成り、新たに発足した内閣には、これまでにない優秀な人材が投入され、通称「テクノクラート」内閣として、内外の期待を集めています。

当国の開発は、以前にも増して急ピッチで進められており、特に首都キンシャサではインフラ整備が進み、治安も回復し、徐々に紛争の爪痕も払拭されつつあります。しかし、東部では相変わらず、反政府勢力の動きが活発で、深刻な人道的被害は後を立たず、数十万人に及ぶ国内避難民を生むなど、まだまだ問題は山積みです。

JICAは、2007年8月の事務所開設以来、当国では着実に実績を積み上げ、現在では、保健人材開発、職業訓練、インフラ整備、給水施設整備、森林保全、警察研修など、実に様々な案件を実施中です。また嬉しいことに、JICAの知名度も上がり、今では「ジーカ」(JICAのフランス語読み)と言えば日本の援助機関であることが先方政府・国民にも広く認知されています。

一般に、当国のガバナンスは悪いと言われますが、JICA事務所のカウンターパート機関関係者は概して勤勉かつ優秀であり、皆それぞれに国の発展を願い、精力的に活動しています。また、きちんと指導を受けた技術者のレベルは高く、何十年も前に我が国から供与された機材や施設が適切に維持管理され、今でも活用されているものが少なくありません。

当国の豊富な天然資源が適正かつ有効に活用され、人材開発が軌道に乗れば、この国の発展は容易に達成されるでしょう。JICAはその可能性を信じ、これからも変わらぬ支援を続けていきます。

なお、当事務所では2010年10月より隣国コンゴ共和国の兼轄も開始しており、現在水産プロジェクトを実施しています。今後JICAとしては、同国に対し、コンゴ民主共和国での実績も活用しつつ、効率のよい協力を展開していく予定です。

このホームページを通じ、JICA事業の実施状況をご理解いただければ幸いです。

コンゴ民主共和国事務所長
青木 利道