ンガリエマ浄水場改修・拡張計画

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改修工事で整備された貯水槽と拡張工事の様子(奥)

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コンゴ河から延びる取水パイプ(拡張)

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水質検査機材(改修)

コンゴ民主共和国の首都キンシャサにおいて、一人当たりの給水生産水量は約50リットル/日、漏水を考慮すると約30リットル/日と推定され、都市水道の給水量は圧倒的に不足している。このため、給水地域の周辺部・標高が高い地区の水圧が不足し、断水が日常化している。

上水道を管轄する水道公社(REGIDESO)は、キンシャサ市水道整備長期計画を作成、2005年から2027年までの需要予測を行い、供給能力を確保するための浄水場の新設・拡張による供給能力増強計画を作成した。

しかし、2009年の時点での給水量は、計画の55パーセントに留まっている。背景の一つとして、施設・機材の老朽化が挙げられ、キンシャサ市内給水486,000立方メートル/日のうち、16パーセントを供給するンガリエマ浄水場においては、送配水ポンプ等の重要な機器を含む施設の老朽化が深刻で、増加する需要を満たすことが不可能となっていた。

日本は、キンシャサ市民のうちンガリエマ浄水場が給水を行う計92万人が、安全で衛生的な水を安定的に利用できるようにすることを目標に、浄水場の改修と拡張を実施した。施設改修・拡張の結果、給水量を8万トンから11万トンに増加させ、水質も日本の水道水と同等まで改善させた。

水質改善に当たっては、日本の最新技術である傾斜板が活用されており、浄水の所要時間が大幅に短縮され、水質も劇的に改善した。プロジェクトは、2013年6月に完工し、キンシャサ市民に安全な水が供給されている。

【スキーム】
無償資金協力
【実施期間】
2010年2月16日〜2012年8月31日(改修)
2010年6月04日〜2014年12月31日(拡張)
【実施地域】
キンシャサ市ンガリエマ
【実施機関】
エネルギー省、水道公社(REGIDESO)

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