所長あいさつ

JICAジョージア支所は、南コーカサス地域(アルメニア、アゼルバイジャン、ジョージアの3か国)を所管する拠点としてジョージアの首都トビリシに2017年5月開設されました。当地域ではこれまで、ジョージアの運輸インフラ整備、アゼルバイジャンの発電増強、アルメニアの防災能力強化を始めとし、多岐にわたる協力を行ってきています。2018年9月には河野外務大臣(当時)が3か国を訪問し、「国造り」を担う人造り支援と、インフラ及びビジネス環境整備を通じた「魅力あるコーカサス」支援の2つの柱からなる「コーカサス・イニシアティブ」を打ち出しました。JICAはこのイニシアティブに沿って、様々なスキームを活用した支援事業を形成・実施しています。

2020年から世界を覆った新型コロナ感染の影響で、専門家の派遣や日本での研修など事業の延期や変更を余儀なくされていますが、現地での協議は密に継続しています。日本での長期研修(修士課程留学)は既に再開され、その他のスキームについて本格的な事業再開に向けて準備を始めています。

当地域はヨーロッパアルプスを凌ぐ規模の山脈を含む自然環境、豊かな歴史的建造物、伝統的なダンスや合唱などの無形文化財、魅力的なワインや伝統料理などの観光資源も豊富で、将来は世界的な観光地として脚光を浴びる可能性もあります。南コーカサスの平和と安定的な発展に貢献するためにも、私たちの活動を通してこの地域の魅力を日本の人々に伝える努力もしていきたいと思います。

【画像】

南コーカサスと日本の人々がお互いの歴史や文化を尊重しつつ、相互の協力によって社会と経済の発展に貢献できるよう、スタッフ力を合わせて活動に取り組んでいきます。

2021年11月
JICAジョージア支所長 森 裕之