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【実施報告】教科書会社・教育関係者向けセミナー「With/Afterコロナ時代の新たな授業を考える~ICT、映像教材を効果的に活用している教員の実践事例を通して~」

2020年11月13日

2020年10月26日、教科書会社の皆さまを対象に、オンライン教育に先進的に取り組んでいる授業実践を紹介するセミナーを開催しました。
今年度は、新型コロナウイルス感染症対策のためオンラインで開催し、教科書会社16社65名の皆さまに参加いただきました。

新型コロナウイルス感染症の影響により、学校教育も変化を迎えています。GIGAスクール構想の加速化、学校現場でのオンライン授業の取組みやニーズの増加を受け、デジタル教科書・教材への関心が高まっています。

セミナーではグローバルティーチャー賞ファイナリストである堀尾美央さん(滋賀県立米原高等学校教諭)、正頭英和さん(立命館小学校教諭)、そしてJICA教師海外研修を通じて授業実践に取り組んでいる中陽佑さん(奈良市立都祁小学校教諭)にご登壇いただきました。

正解がない時代に必要な力は!?

正頭さんの発表の様子

「正解がない時代は、今だけの話ではない。現代は『問題』が見えにくい時代。問題を解決するための鍵は、行動しながら考えること」と正頭さんは話します。
正頭さんらは、子どもたちの自発的なやる気を尊重したマインクラフト(オンラインゲーム)を使用した授業、図工、英語、社会等の教科の知識を利用した京都の街づくりの授業について発表していただきました。街づくりの授業では、海外の交流校と共に双方で学ぶことができ、これまでの国際交流の授業と比較すると、子どもたちの学ぶ意欲が飛躍的に向上したとのことです。

様々な媒体を通して、世界の問題について学ぶ

堀尾さんの発表の様子

堀尾さんからは、途上国の水問題を取り入れた英語の授業について発表いただきました。
授業の導入部では、インドの水不足に関する動画を見ることで、他国の暮らしや途上国で起こっている問題について理解を深めます。展開部では、教科書掲載の英文から水問題について学びます。さらに、インドとオンラインでつなぎ、生徒は現地の生の声を体験します。授業のまとめでは、この授業を通して「自分ができること」を英作文で表現しました。
こういった段階的な授業を通じて、堀尾氏は「教科書の学びをジブンゴトにして、社会に貢献することを大事にしてほしい」とお話しされました。

日本から世界の問題の理解を深めるには

中さんの発表の様子

中さんからは、JICA教師海外研修でルワンダに行った経験をもとに、世界の水問題に関する授業について発表していただきました。
ルワンダに行ったことのない子どもたちに現地の様子を分かりやすく伝えることがポイントです。
子どもたちは、JICAの映像教材やオンラインでの交流授業を通して現地の様子を学びます。さらに、現地の生活を体感するために、現地で使われている水を運ぶ道具で、水を運ぶ体験をしました。また、習字で「水」の文字を書いてみるなど、教科横断型の授業により子どもたちの学びが深まりました。

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