カサブランカマラソンに参戦
2026.02.09
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- モロッコ事務所 川端智之
世界的なランニング・マラソンブームの波は、ここモロッコでも例外ではなく各地でさまざまなランニングイベントが開催されています。2025年10月26日には、モロッコ最大規模のカサブランカマラソンが開催され、私も同僚や海外協力隊の皆さんとともに参加しましたので、その様子をご紹介します。
日の出前のハッサン2世モスク。大西洋に面して建っており、夕焼け時に大西洋を背景にそびえ立つ姿は言葉を失う美しさですが、夜のライトアップも見どころです
朝6時半、ハッサン2世モスク前。世界有数の大きさを誇る、カサブランカ随一の見どころです。モロッコは朝の始動が遅めといわれているにもかかわらず、まだ暗い時間から多くの参加者がスタート地点に向かっている光景に驚かされました。(JICAモロッコからは海外協力隊員を含め、フルマラソンに2名、10km×4のリレーマラソンに4名が参加)
私はフルマラソンに参加しました。スタート地点に到着すると、揃いのTシャツを着たモロッコ人ランナーの集団や、仲間同士で写真を撮り合う姿、物見やぐらのような高台からDJが音楽を響かせアナウンスをする様子もあり、会場は大賑わいです。1万人規模の参加者のうち、フルマラソンに参戦するのは数百名で、大半がハーフマラソンとリレーマラソンです。それでもスタート時間やスタートブロックはしっかり分けられており運営は非常に整然としていました。スタートブロックに着くと「3:00:00」「3:30:00」といったタイムを示すペースセッターもいて、国際大会らしい雰囲気が十分感じられます。
午前8時、号砲とともに、フルマラソンがスタートしました。荘厳なモスクを後に、ランナーたちはカサブランカの街へと駆け出します。しばらくすると、「3:30:00」のペースセッターから「日本人か?日本のアニメは好きだ、いつか日本に行きたい」と話しかけられ、私はしばらく並走することに。沿道からは「Allez! Bon Courage!(行け!がんばれ!)」というフランス語の声援が飛び交い、日本の大会にも劣らない熱気に包まれました。さらに、モロッコ伝統音楽のパフォーマンス隊が次々と登場し、ランナーは手を振りながら応えます。
コースは大西洋沿岸からモスク、高級住宅街、高層ビル群へと目まぐるしく景色を変え、走りながらカサブランカの街の多様な表情を楽しめます。
スタート10秒前の表示を前にすでに前傾姿勢で走り出しそうなランナーたち
モロッコ伝統衣装に身を包み、伝統音楽で声援を送るボランティアの方々
スタート前に偶然遭遇したルワンダで活躍するJICA専門家とともに。ルワンダの首都キガリでも毎年6月に国際マラソン大会キガリ・マラソンが開催されるそうです
10km、20km地点では、リレーマラソンに参加する協力隊ランナーとハイタッチを交わしながら、カサブランカの街を一周するコースを進みます。しかし、アフリカ大陸特有の強い陽射しもあってか、徐々にペースダウン。すると後方から協力隊ランナーEさんが軽快に追いつき、
「川端さん、ペースセッターについて行きましょう!」
と声をかけてくれましたが、
「いや、無理……任せた」
と返すのが精一杯でした。
残り10kmは、カサブランカの下町で受けた多くの声援に背中を押され、何とか前へ。そして2kmを切ったところで再び海とハッサン2世モスクが視界に入り、最後の力を振り絞ってスパート。Eさんから4分遅れでゴールしました。
加えて、リレーマラソンに参加した協力隊員と職員も見事に完走。「普段は全然走っていません」と話していたのが信じられないほどの健闘でした。
ゴール後にはデーツ、りんご、グミなどモロッコで親しまれる食材がびっくりするほど詰まった記念品が手渡されました。会場では物見やぐらの下でDJの音楽に合わせてたくさんのランナーたちが笑顔で踊る姿もみられ、カサブランカの陽気な雰囲気に包まれたひとときでした。
モロッコは日本からは「遠い国」というイメージがありますが、水産分野を始めとして日本とのつながりも長く、本年は国交樹立70周年を迎えます。また著名な観光地やアフリカ初の高速鉄道を擁する一方で、気候変動の影響をけた深刻な水不足、教育・医療等における大都市と地方部の格差是正、若年層を中心とする高い失業率改善等の課題を依然抱えており、その分野への日本からの協力も引き続き期待されています。
JICAとしても、さまざまな形で今後のモロッコの一層の発展ならびに日本社会にとっての機会創出につながるように取り組みを続けていきます。
カサブランカマラソン、2030年のサッカーワールドカップ共催に向けて活気づくモロッコの発展、熱気、ホスピタリティを十分感じられる大会でした。
皆さんもぜひ来年はカサブランカマラソン、そしてモロッコへお越し下さい!
今回出走のJICA海外協力隊4名+職員2名。ナイスランでした!(筆者右端)
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