AFRI CONVERSE2025#4 AIと共に飛躍するアフリカ:最速で成長する大陸がAIのポテンシャルを活かす時
掲載日:2025.11.26
イベント |
日付:2025年12月12日(金)
時間:17:30-19:00(日本時間)/11:30-13:00(東アフリカ時間)
場所:国際連合大学本部1階Annex Space(オンライン配信あり)
2025年8月に横浜で開催されたTICAD9(第9回アフリカ開発会議)では、「アフリカと共に革新的解決策を共創する」がテーマに掲げられ、AIの台頭が特に大きな注目を集めました。開会にあたり、石破茂内閣総理大臣はAI、DX、GX、衛星データの活用を挙げ、官民連携を進め民間主導の投資を強化していくと述べました。また、グテーレス国連事務総長は「AIは “アフリカ包摂(Africa Included)” であるべき」と強調し、若者・女性への投資、デジタルイノベーションの促進、国際ガバナンスと持続可能な資金の改革の重要性を訴えました。さらに、採択された「横浜宣言」では、人間中心で安全・信頼できるAIを実現するための包括的かつ変革的な環境整備の必要性が明記されました。
こうした潮流を受け、TICAD9では経済産業省(METI)が「AI・データサイエンスの人材育成とアフリカの経済成長イニシアチブ」を発表し、東京大学松尾・岩澤研究室と国連開発計画(UNDP)の間でこれに関するパートナーシップが締結されました。本イニシアチブは、今後3年間で3万人のAI人材をアフリカで育成し、研究協力の促進やAI人材が活躍できる就業機会の拡大を目指すものです。また、日本政府はアフリカ版AI中核的研究拠点(Center of Excellence)のプラットフォーム化の促進を通じ、AIコア人材500人の育成を表明しました。その他にもTICAD9ではJICA、世界銀行、UNDPが共催でテーマ別イベント「AI Transformation for Africa ─ AI人材育成とエコシステム強化」を開催し、AIがもたらす可能性・課題・ビジネス機会について幅広く議論が交わされました。
また現在、AIガバナンスの重要性も世界的に高まりを見せ、アフリカにおいてはG20の「AI for Africa」、Global Digital Compact(GDC)、アフリカ連合(AU)の「アフリカ大陸AI戦略(CAIS)」などを通じ、包摂的で持続可能なAIガバナンスの強化を目指す動きが加速しています。TICAD9でも国連大学(UNU)がエジプト政府とともに「Governance in the Digital Era: Lessons for Africa」を開催し、AIを含む新興技術のガバナンスを倫理的・包摂的かつ文脈に応じた枠組みで進める重要性を提起しました。
さらにUNDPの2025年版人間開発報告書は「選択の問題: 人工知能(AI)時代における 人間と可能性」をテーマに掲げ、AIの発展を人類にとっての「選択」の問題として位置づけています。同調査によれば 、世界人口の約20%がすでに日常生活でAIを利用しており、開発段階の異なる国々で約3分の2の人々が1年以内にAIを利用するようになると予測されています。さらに、61%がAIは仕事を代替するのではなく「補完する」と回答しており、AIが包摂性と公平性を高める形で活用されるべきとの認識が高まっています。
こうしたAIの国際的潮流を踏まえ、本イベントではJICAやUNDPの専門家、日本とアフリカから起業家や学生を招き、アフリカ開発におけるAIの潜在力を「受益者としてのアフリカ」ではなく「世界をリードするアフリカ」という視点から議論します。併せて、AI分野における日本とアフリカのさらなる連携可能性についても探求します。
日時:2025年12月12日(金)17:30~19:00(日本時間)
共催機関:国際協力機構(JICA)、国連開発計画(UNDP)
開催形式:ハイブリッド開催
・対面開催場所:国際連合大学本部1階Annex Space (〒150-8925 東京都渋谷区神宮前5-53-70 国連大学本部)
・オンライン配信:Zoom
参加費用:無料
言語:日本語・英語・仏語
参加登録:
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17:30~17:35 開会挨拶
17:35~17:40 祝辞
17:40~17:55 シーン・セッティング(東大松尾研のGCI Globalについて)
17:55~18:55 パネル・ディスカッション
18:55~19:00 閉会
2018年にUNDPにより開始されたTICAD関連一般公開セミナー。2020年からは連携事業の一環としてUNDPとJICAが共催。アフリカ開発会議(TICAD)に向けた広報イベントとして、日本及びアフリカからの聴衆に対し、アフリカ開発の課題及びそれに対する日本・UNDP等の対応を発信することを目的に、年に3~4回実施。2025年は第一回が広島大学、第二回は大阪・関西EXPO、第三回はTICAD9に合わせ横浜で開催。
JICA アフリカ部計画・TICAD推進課 田中遼平 Tanaka.Ryohei@jica.go.jp
UNDP アフリカ局 TICAD連携専門官 近藤千華 chika.kondoh@undp.org
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