北岡特別顧問がカンボジアのフン・セン首相と会談

2022.09.21

北岡伸一JICA特別顧問は、9月16日、訪問中のカンボジア王国で同国のフン・セン首相と会談しました。

面談冒頭、北岡特別顧問より、多忙な日程の中で時間をとっていただいたことへの感謝と共に、安倍晋三元総理大臣逝去を受けフン・セン首相はじめカンボジアの人々が1日間喪に服し追悼動画を制作したことなど、心からの弔意に対して深く感謝する旨伝えました。

会談の様子

フン・セン首相は、安倍元総理と東南アジアおよびカンボジアとの関わりに触れつつ、カンボジアと日本の二国間関係強化や世界の平和と発展に対する同元総理の多大なる貢献に感謝するとともに、9月27日の同元総理の国葬儀にも参列する予定である旨述べました。

続けてフン・セン首相は、カンボジア和平交渉において日本が果たした役割を高く評価し、2000年の小渕元総理のカンボジア来訪以来5人の総理が同国を訪問したことなど、カンボジアの平和と発展に対する日本の貢献への感謝を伝えました。また、国道1号線改修計画やネアックルン橋梁建設計画、メコン架橋建設計画などの具体的事業に言及しつつ、JICAの協力への感謝も伝えました。

北岡特別顧問からは、9月15日に外交国際関係研究所で自身が行ったJICAチェア特別講義(Meiji Restoration: full-start of Japan’s Modernization)を紹介しつつ、明治維新の成功要因として、当時の日本において国家の発展における平和と安定の重要性が強く認識されていたこと、国家の最も重要な課題に最も優れた人材が取り組んでいたことなどを挙げ、カンボジアのさらなる発展に日本の近代化および戦後復興の経験も参考にしてほしいと伝えました。

また、北岡特別顧問は、カンボジア政府が国連のロシア非難決議を支持したことに賛意を示し、現下の国際情勢において、日本は、東南アジア諸国を中心に、自由や法の支配などの基本的な価値観を共有する国々との連帯をより深化させる積極的な役割を果たしていく必要があると強調しました。

最後に、フン・セン首相は、日米豪印の4か国によるカンボジアに対するワクチン供与に感謝すると述べ、さらなる関係強化への期待を表明しました。会談は様々な話題に及び予定時間を大幅に超えて行われました。

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