バングラデシュ「ミレショライ製鉄所整備事業」に対する融資契約の調印(海外投融資):環境に配慮した製鉄工場建設を支援

#8 働きがいも経済成長も
SDGs
#9 産業と技術革新の基盤を作ろう
SDGs
#17 パートナーシップで目標を達成しよう
SDGs

2023.10.19

国際協力機構(JICA)は、10月4日、バングラデシュ人民共和国のBSRM Steels Limited(BSRMSL社)との間で、同社がチョットグラム県ミレショライ郡において建設する環境配慮型製鉄工場向けに海外投融資による5,000万米ドルの融資契約に調印し、17日に調印式典を行いました。本事業はスタンダードチャータード銀行やインド輸出入銀行等との協調融資により実施されます。

近年バングラデシュでは、円借款等も活用して地下鉄や空港、港湾等の大規模インフラ整備が進められています。また民間セクターでは、平均所得の上昇に伴って住宅、商業施設、ホテル等の建設も活発です。鉄筋等の鉄鋼製品はこうしたインフラ建設に必要不可欠な建設資材であり、バングラデシュの鉄鋼需要は今後、年率15-20%で成長すると言われています。他方で、バングラデシュでは一部の鉄鋼製品を輸入に依存しており、経済成長に伴う輸入の増加は同国の貿易収支に負の影響をもたらすことが懸念されます。加えて、製鉄工場からの環境汚染物質や温室効果ガスの排出も大きな課題です。

署名式

調印式の様子

本事業は、BSRMSL社がチョットグラム県ミレショライ郡において新設する環境配慮型製鉄工場の建設を支援することで、バングラデシュ国内での製鉄生産能力を増強します。工場の付随設備として太陽光発電設備や大気汚染物質管理システム、水処理・再利用プラントを導入することを通じて、バングラデシュの製鉄業における環境配慮・温室効果ガス排出削減の取り組みを推進します。SDGs(持続可能な開発目標)ゴール8(働きがいも経済成長も)、ゴール9(産業と技術革新の基盤をつくろう)、ゴール17(パートナーシップで目標を達成しよう)等に貢献します。

バングラデシュ向けのODAは今年で50周年の節目の年を迎えました。JICAはこれまで築いてきたバングラデシュとの信頼関係を礎に、本事業を通じて両国のさらなる関係強化に取り組み、技術協力、人材育成、資金協力など様々なアプローチでバングラデシュの経済社会発展に向けて協力を行います。

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