ケニア向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:ハンドポンプの動力化とガイドライン作成を通じて、地方給水施設の適切な改善や管理に貢献

#3 すべての人に健康と福祉を
SDGs
#6 安全な水とトイレを世界中に
SDGs
#13 気候変動に具体的な対策を
SDGs

2023.12.18

国際協力機構(JICA)は、12月15日、ナイロビにて、ケニア共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「より良い生活のための地方水衛生実施能力強化プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

ケニアは国土の8割以上を乾燥・半乾燥地が占めており、気候変動の影響を受けやすい環境にあります。特に地方部の水アクセス率(改善された水源にアクセス可能で、かつ取水時間が待ち時間を含め往復30分以内)は52%と、都市部の87%と比べて低いことに加え、アクセス改善に対する政府予算は非常に限定的です。水アクセス率の改善には、給水施設を新たに建設することも必要ですが、既存の施設を改善し、施設の寿命を延ばすことや、待ち時間の削減などの利用者の利便性を高めることも有効なアプローチです。

本事業は、ケニアの対象郡において、ハンドポンプにソーラーパネルなどを設置し動力化を行います。これにより、給水量や給水人口の増加、水汲み労働の軽減などを、新規井戸掘削と比較して効率的に実現することが期待されています。また、このような既存の給水施設の改善について実践を踏まえたガイドラインを作成し、対象郡の地方給水施設の改善や管理に関する能力強化を図ります。ひいては、全国の地方政府や開発パートナーによる持続的な地方給水施設の改善の実施にも寄与するもので、SDGsゴール3(すべての人に健康と福祉を)、ゴール6(安全な水とトイレを世界中に)及びゴール13(気候変動に具体的な対策を)に貢献します。

ハンドポンプを動力化した給水施設

ハンドポンプを動力化した給水施設

動力化前のハンドポンプ

案件の詳細は以下のとおりです。

案件基礎情報

国名 ケニア共和国
案件名 より良い生活のための地方水衛生実施能力強化プロジェクト
実施予定期間 36ヵ月
実施機関 水衛生灌漑省
対象地域 キツイ、バリンゴ、マチャコス、マクエニ、首都ナイロビ
具体的事業内容(予定) ケニアにおいて、対象郡の深井戸を水源とする地方給水施設の更新やアップグレード、運営維持管理に係るトレーナー研修等を通じて、対象カウンティによる地方給水施設の改善や管理に関する能力の強化を図り、もって対象郡が更新・アップグレードに係るガイドラインに沿って継続的に地方給水施設の改善を実施することに寄与するもの。

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