カザフスタン共和国「中小零細事業者支援事業」に対する融資契約の調印(海外投融資):女性事業者を含む中小零細事業者の金融アクセス改善に貢献

#5 ジェンダー平等を実現しよう
SDGs
#8 働きがいも経済成長も
SDGs
#17 パートナーシップで目標を達成しよう
SDGs

2024.03.01

国際協力機構(JICA)は、2月19日、カザフスタン共和国のマイクロファイナンス機関Limited Liability Company « Microfinance Organization «KMF»(以下、「KMF」という。)との間で、同国における女性事業者を含む中小零細事業者(以下、「MSMEs」という。)の金融アクセスの改善を図るため、50百万米ドルを上限とする融資契約に調印し、同国アルマティにて、29日に調印記念式典を行いました。本事業は欧州復興開発銀行(以下「EBRD」という。)との協調融資案件として実施し、EBRDは上限35百万米ドルの融資契約を調印しています 。また、本案件は「金融包摂促進ファシリティ」(Facility for Accelerating Financial Inclusion: FAFI)(注)の適用案件となります。

カザフスタン経済において、MSMEsはGDPの約34%、就労人口の44%を占め、同国経済にとって非常に重要な役割を果たしています。しかしながら国内において銀行から貸付を受けることができる企業は小規模企業で12%、中規模企業で28%と限定的です。また、女性が経営するMSMEsは金融へのアクセス不足等により全体の24%に留まっています。同国経済の更なる発展には、MSMEsの振興及び女性のリーダーシップ向上が必要不可欠であり、その金融アクセス改善は喫緊の課題となっています。

調印式典の参加者

調印式典の参加者(KMF、EBRD、日本大使館、JICA)

KMFのCEOとJICA民間連携事業部部長 小豆澤(右)

KMFのCEOとJICA民間連携事業部部長 小豆澤(右)

本事業は、KMFを通じてカザフスタンの女性事業者を含むMSMEsの金融アクセス改善図ることで、同国のMSMEs振興及び持続的な経済成長に寄与するもので、SDGsゴール5(ジェンダー平等を実現しよう)、ゴール8(働きがいも経済成長も)及びゴール17(パートナシップで目標を達成しよう)に貢献します。 

(注) 金融包摂促進ファシリティ(FAFI):本ファシリティは、①MSME、②低所得者層、③女性 のいずれかの正規金融へのアクセス改善に寄与する事業を行う開発途上国の地場金融機関を対象に融資を行うために設立した15億米ドルを上限とする融資枠である。2023年5月に岸田総理大臣がG7グローバル・インフラ投資パートナーシップに関するサイドイベントにおいて、官民のインフラ投資を通じてパートナー国の持続可能な開発に貢献することを表明したことを踏まえ、日本の貢献の取り組みの一つとして創設したもの。

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