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チュニジア向け無償資金協力贈与契約の締結:高度下水処理場の整備・産業用水への活用により、水資源の持続的利用に貢献

#6 安全な水とトイレを世界中に
SDGs
#13 気候変動に具体的な対策を
SDGs

2024.02.29

国際協力機構(JICA)は、2月26日、チュニスにて、チュニジア共和国政府との間で、「ガベスにおける高度下水処理場建設計画」を対象として32億800万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

チュニジアでは、近年の気候変動の影響もあり国全体で水不足が課題となっており、中でもガベス県を含む同国南部は半乾燥地帯に位置し年平均降水量が少ないため、水需給が逼迫しています。加えて、同国の地下水の90%は高塩分濃度であるため産業用水として使用できないことが、同地域の産業振興上の課題の一つとなっています。

署名式の様子

署名式の様子

本事業は、チュニジア南部のガベス県において、既存の下水処理施設敷地内に新たに高度下水処理場を整備・併設し、また、当該施設を効率的に運営・維持管理するものです。これにより、下水を再利用し産業用水として安定的に活用することが可能となり、水資源の保全を通じて、チュニジアにおける地域間格差の是正に向けた生活環境の改善に寄与するもので、SDGsゴール6(安全な水とトイレを世界中に)とゴール13(気候変動に具体的な対策を)に貢献します。また、本件は事業・運営権対応型無償資金協力(*)として実施されるものです。整備された施設の運営・維持管理を一定期間にわたり民間事業者が実施するものであり、民間事業者のノウハウ等が活用されることが期待されます。

(*)事業・運営権対応型無償資金協力は、民間企業が関与して施設建設から運営・維持管理までを包括的に実施する公共事業に無償資金協力を行うことを通じ、日本企業の事業権・運営権の獲得を促進し、我が国の優れた技術・ノウハウを途上国の開発に役立てることを目的とするもの。

案件の詳細は以下のとおりです。

案件基礎情報

国名 チュニジア共和国
案件名 ガベスにおける高度下水処理場建設計画(The Project for the
Construction of an Advanced Sewage Treatment Plant in Gabes)
供与限度額 32億800万円
実施予定期間 50ヵ月(詳細設計・入札期間含む))
実施機関 チュニジア下水整備公社
対象地域 ガベス県
具体的事業内容(予定) ① 施設整備
高度下水処理場(造水能力6,000m3/日、膜分離活性汚泥法(MBR法))等

② コンサルティング・サービス
入札補助、契約管理、(ソフトコンポーネントとして)高度下水処理場の維持管理及び高度下水処理水の売買に係る契約管理も含めた実施機関の運営・維持管理に係る能力の向上支援。

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