チュニジア向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:カイゼンの全国展開を通じて国内企業の競争力向上に貢献
2024.03.22
国際協力機構(JICA)は、3月19日、チュニジア共和国の首都チュニスにて、同国政府との間で、技術協力プロジェクト「品質/生産性向上及びBDS普及促進プロジェクト(フェーズ3)」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。
チュニジアでは零細・中小企業が企業数の99%以上を占めることから、政府は零細・中小企業の品質・生産性向上を重要視しています。品質・生産性向上を通じた産業の競争力強化は、コロナ禍やその後のエネルギー価格の高騰等により失業率が上昇する中、継続して重点課題とされています。
署名式の様子
本事業は、産業・鉱山・エネルギー省において、カイゼン(*)を指導するトレーナーの育成や需要喚起のための啓発活動・マーケティング、地方展開を強化するための計画立案などを行います。また、職業訓練校においてカイゼン研修カリキュラムの試行実施、チュニジア国内やアフリカ諸国へカイゼンを普及するための活動も実施します。
本事業を通じて、カイゼンを広く普及するための体制を構築し、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール8(働きがいも経済成長も)およびゴール9(産業と技術革新の基礎をつくろう)に貢献します。
(*)カイゼン:「カイゼン」は5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)やQC7つ道具、総合的品質管理(TQM)等を活用し、組織の全員が常に高い品質や生産性を追求する姿勢を身につけ、品質・生産性向上に資する具体的な活動を実施するための知識体系全体のことです。経営者や従業員の考え方の変革やチームワークの醸成、コミュニケーションの促進によって、全社的かつ継続的な取組みへと発展させながら、企業の競争力向上を図っていくことを特徴としています。
案件の詳細は以下のとおりです。
国名 | チュニジア共和国 |
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案件名 | 品質/生産性向上及びBDS普及促進プロジェクト(フェーズ3) |
実施予定期間 | 48ヵ月 |
実施機関 | 産業・鉱山・エネルギー省国家品質生産性事業管理ユニット |
対象地域 | チュニジア全国 |
具体的事業内容 | ・産業・鉱山・エネルギー省にて品質生産性向上活動を推進するための体制を強化する ・企業競争力強化のための支援を行うカイゼンコンサルタントの能力を高める ・職業訓練校において、カイゼン研修を試行的に導入する ・チュニジア国内、アフリカ諸国へカイゼンを普及する |
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