中南米・カリブ地域の開発課題解決に日本のスタートアップとともに取り組む「TSUBASA」プログラムにおいて事業展開支援を行う9社の採択を決定
2024.04.18
国際協力機構(JICA)は、2024年2月22日、2023年10月18日から12月15日にかけて中南米・カリブ地域への進出を検討する日本のスタートアップ企業を対象に募集した「オープンイノベーションチャレンジTSUBASA」において、合計9社を採択し、今後6カ月間にわたる当該地域への事業展開支援の実施を決定しました。
本プログラムは、日本のスタートアップの革新的なビジネスと、JICAおよび米州開発銀行(IDB)グループのIDB Labの強力なサポートを掛け合わせることで、中南米・カリブ地域における開発課題解決への貢献を目指す、オープンイノベーションプログラムです。
中南米・カリブ地域は、社会格差、森林伐採や環境汚染、上下水道整備の遅れ、医療へのアクセスなど様々な分野で開発課題を抱えています。その一方で、人口約6.5億人、名目GDP5.8兆ドル超とASEANを上回る経済規模を有しています。また、域内では近年急速にスタートアップ・エコシステムの形成が進んできています。このような環境を踏まえ、日本のスタートアップ企業による域内への事業展開を後押しすることで開発課題の解決に取り組むべく、JICAとIDB Labは本支援プログラムを提供します。
今回第3期目となるプログラムでは、新たにB to B(対企業向け)または B to C(対消費者向け)を目指すBusinessコースと、B to G(対政府向け)を目指すGovernmentコースをそれぞれ設け、応募企業により、魅力的な提案がなされました。
採択されたスタートアップ企業は、今後6か月間にわたり、JICA・IDB Lab・コンサルタント企業による助言や、現地ネットワークの紹介、現地渡航などのサポートを通じ、事業アイディアを具体化するための支援を受けます。これら支援を通じて、有力な事業に対しては、IDB Lab及びJICAが持つ支援ツールへのアクセスなど、実証事業や事業拡大のための資金支援へ繋げることも目指します。
【採択企業一覧】
採択コース | 企業名 | 代表者名 | 所在地 | 提案アイディア名 |
Business コース |
株式会社elleThermo | 生方 祥子 | 東京都 | 閉山後の鉱山を電力源に変える: 半導体増感型熱利用発電の実証 (アイデアブラッシュアップ枠、※2) |
株式会社エンドファイト | 風岡 俊希 | 東京都 | 植物内生菌による極限環境 での高生産な農業・植林の 実現 |
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株式会社Koeeru | 長野 草児 | 神奈川県 | 産学官共創SHEP(※1) マーケットプレイス 「Mi Mercado Verde」 のビジネス化 |
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株式会社天地人 | 櫻庭 康人 | 東京都 | 衛星データを活用した水 道管の漏水リスク管理業 務システム |
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TYPICA Holdings株式会社 | 後藤 将 | 大阪府 | コーヒー生産の温室効果 ガス排出量可視化システ ムの開発実証及び標準化 (アイデアブラッシュア ップ枠、※2) |
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株式会社TOKYO8 GLOBAL | 石田 太平 | 東京都 | 現地生産可能な植物活 性剤で農家の収穫増や 土壌炭素貯留増を実現 (アイデアブラッシュア ップ枠、※2) |
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Government コース |
株式会社TOWING(※3) | 西田 宏平 | 愛知県 | バイオ炭向けの微生物培 養技術を用いた、土壌再生 |
株式会社バイオーム | 藤木 庄五郎 | 京都府 | スマホアプリ「Biome」を 用いた市民参加型 の環境生物モニタリング |
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株式会社ピリカ | 小嶌 不二夫 | 東京都 | AI×スマホ×車両を活用した 路上散乱ごみの調査・ 対策事業 |
(※1)Smallholder Horticulture Empowerment & Promotionの略。JICAが推進する市場志向型農業振興アプローチを指す
(※2)採択後、1か月程度のメンタリングを経て、ユースケースやビジネスモデルの方向性が合意されれば、Businessコースでの支援に移行。一方、方向性の合意にいたらない場合は、同メンタリングをもって支援を終了する
(※3)TSUBASA2022採択企業。TSUBASA2022ではBtoBのビジネスモデルが検討されたが、TSUBASA2023ではその検討結果を踏まえたBtoGのビジネスモデルの提案としてGovernmentコースにて採択
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