田中理事長がトルコを訪問

2024.05.08

田中明彦JICA理事長は、4月23日から4月26日にかけてトルコを訪れました。訪問中、2023年2月に発生したトルコ南東部大地震の被災地の復興状況を視察し、同国政府との間で、震災復興を目的とした円借款「緊急震災復興事業」の貸付契約調印式に出席しました。

円借款「緊急震災復興事業」調印式の様子

円借款「緊急震災復興事業」調印式の様子

トルコは日本と同じく地震が多い国であり、これまで幾多の大地震に見舞われてきました。昨年2月にはトルコ南東部を震源としたマグニチュード7.7及び7.6の大地震が発生し、5万人以上が亡くなる未曽有の被害を受けました。JICAは震災発生直後から国際緊急援助隊救助チーム、同医療チームの派遣や救援物資の提供を行い、その後も復興に向けたさまざまな協力に取り組んできました。

被災地にて、仮設住宅の住人と会話

被災地にて、仮設住宅の住人と会話

被災地にて、当時JICAの緊急援助隊が活動した跡地の視察。震災前は建物が建っていた。

被災地にて、当時JICAの緊急援助隊が活動した跡地の視察。震災前は建物が建っていた。

田中理事長は24日に被災地であるカフラマンマラシュ県とガジアンテップ県を訪問し、国際緊急援助隊が震災発生翌日から活動した地域や、仮設住宅の集合地域、再開発エリア等を視察しました。カフラマンマラシュ県では、ミュケッレム・ウンリュエル県知事とフラット・ギョルゲル市長と面談し、大地震の犠牲者への哀悼の意を伝えました。さらに、カフラマンマラシュ県とJICAが協力して作成した復興計画の実施、及び災害に対してより強靭な社会づくりを行う「Build Back Better(より良い復興)」への期待を述べました。また、昨年12月に貸付契約に調印した「中小零細企業のための震災後支援事業」を通じた協力によって、被災した中小零細企業がビジネスを復興させていくことへの期待を伝えました。

被災地のカフラマンマラシュ市長と

被災地のカフラマンマラシュ市長と

25日にはアンカラで震災復興を目的とした円借款「緊急震災復興事業」の貸付契約調印式にメフメト・シムシェキ財務大臣と共に出席しました。本事業は、地震からの復興を目的として、インフラや住宅の修復、救急車の調達などを行うものです。調印式に先立ち、シムシェキ財務大臣及び環境都市気候変動省のメフメト・ウズハセキ大臣と面談し、トルコでの震災被害は決して他人事ではなく、同じく地震が多い国として、早期復興に貢献したい旨を発言しました。

また、田中理事長は、トルコ国際協力調整庁(TIKA)のセルカン・カヤラル総裁と面談し、TIKAと共同で行っている第三国への協力を推進することで、地域の平和と安定に貢献していきたいと発言しました。

今年2024年は、日本とトルコの外交樹立100周年となる年です。今後もJICAは、トルコのパートナーとして、震災からの復興や、将来の災害に対する防災をはじめとして、トルコの社会経済発展への協力を続けます。

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