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中南米・カリブ地域民間セクター開発信託基金に対する出資契約の調印(海外投融資):民間企業の取り組みを通じて、同地域のSDGs達成を推進

#17 パートナーシップで目標を達成しよう
SDGs

2025.02.18

国際協力機構(JICA)は、2月18日、横浜にて、米州開発銀行(IDB)及び米州投資公社(IDB Invest)との間で、中南米・カリブ地域「民間セクター開発信託基金」に関する出資契約の調印式典を開催しました。

中南米・カリブ地域は、開発途上地域の中では比較的平均所得水準は高いものの、所得・地域・ジェンダー格差や気候変動への脆弱性といった様々な社会課題が根強く残っています。持続可能な開発目標(SDGs)の169の目標のうち中南米・カリブ地域においては2030年までに達成可能と評価されている目標は30に留まり、SDGs達成のための資金ギャップは毎年6,500億米ドルと推定されています。各国の財政難により公共支出の増加が期待できない中、民間投資による資金ギャップの解消が重要な課題となっています。

かかる状況下、本事業は、中南米・カリブ地域最大の開発金融機関であるIDBに設置され、IDBグループの中で民間投融資を担うIDB Investによって運用される信託基金(Trust Fund Achieving Development of Latin America and the Caribbean、通称TADAC)に最大15億米ドルを出資するものです。TADACは、IDB InvestがSDGs達成に向けた民間企業の取り組みに対して行う融資にあわせて協調融資を行います。JICAは海外投融資を活用してTADACへの出資を行い、中南米・カリブ地域のSDGs達成に必要な資金ギャップの縮減を図り、同地域における持続的な社会経済の発展に貢献するものです。

調印式典には、イラン・ゴールドファインIDB総裁、ジェームズ・スクリベンIDB Invest CEO、JICA田中明彦理事長が出席し、この機会を捉え同地域の課題解決に向けたさらなる協力・連携について意見交換を行いました。

投資契約書調印式(写真左からIDB InvestのスクリベンCEO、IDBのゴールドファイン総裁、JICAの田中理事長)

JICA横浜 海外移住資料館見学の様子(写真左からIDBのシュワルツ副総裁、IDB LabのホフマンCEO、IDBのゴールドファイン総裁、JICAの田中理事長、IDB InvestのスクリベンCEO、JICAの井本理事)

案件概要

1. 出資先
Trust Fund Achieving Development of Latin America and the Caribbean

2. 国名(対象地域)
中南米・カリブ地域

3. 出資額
最大15億米ドル(当初10億米ドル、5億米ドルの増額オプションあり)

4. 案件名
民間セクター開発信託基金

5. 事業目的
本事業は、IDBに設置される信託基金に対する出資を通じて中南米・カリブ地域の民間セクター事業を支援することで、同地域SDGs達成に必要な資金ギャップの縮減を図り、もって同地域における持続的な社会経済の発展に寄与するもの。

6. 事業概要
IDBに設置される信託基金に対する出資を通じて、中南米・カリブ地域においてIDB Investが実施する民間企業への融資に必要となる資金を供給する。

7. SDGs への貢献(主となるもの)
ゴール17 パートナーシップで目標を達成しよう

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