第83回・第84回国際協力機構債券(国内財投機関債) 「アフリカ・TICADボンド」の発行及び主幹事の選定について
2025.05.22
独立行政法人国際協力機構(JICA)は、機関投資家向けの第83回、第84回国際協力機構債券(国内財投機関債)の発行を決定しました。本債券は「アフリカ・TICADボンド」として発行され、調達資金はアフリカ向け有償資金協力事業に充当されます。また、発行のための共同主幹事を以下のとおり選定しました(事務主幹事以外は、50音順)。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社(事務主幹事)
岡三証券株式会社
野村證券株式会社
みずほ証券株式会社
2050年には世界人口の4分の1を占めると予測されるアフリカは、豊富な鉱物資源や人口増加を背景とする高い潜在成長性から、将来の有望市場として注目されています。一方、気候変動に起因する自然災害の頻発、ウクライナ情勢によるエネルギーや食糧価格の高騰、世界的なインフレと金利上昇による債務問題の深刻化等により、経済・社会の脆弱性が高まっています。日本政府は、アフリカの自立的・持続的な成長の実現に向けて、国際機関や民間企業、市民社会も参加する開かれた場としてアフリカ開発会議(TICAD)を立ち上げ、JICAもTICADの推進をアフリカ協力の枠組みとして位置付けています。TICADでは「民間投資の促進」が重要テーマの一つに挙げられていますが、アフリカ向けの投資は他地域に比して未だ限定的です。
2025年8月に横浜において第9回アフリカ開発会議(TICAD9)が開催される機会を捉え、アフリカの自立的・持続的成長の後押しと民間資金動員の推進のため、JICAは本債券を「アフリカ・TICADボンド」として発行します。起債時期は2025年8月を予定しています。詳細については、今後、共同主幹事とともに、市場環境等を見極めつつ検討を進めていきます。
本債券は、「JICA ソーシャル/サステナビリティボンドフレームワーク」(2023年4月7日公表)に基づくサステナビリティボンド(注)として発行され、調達資金は、本機構が実施するアフリカ向けの有償資金協力事業に充当される予定です(但し、石炭火力発電事業への出融資を除きます)。
なお、本債券は、TOKYO PRO-BOND Marketに上場する予定ですが、金融商品取引法第二章の適用外となる財投機関債であり、特定投資家向け私募に該当しないため、一般投資家を含む全ての投資家への販売が可能です。譲渡制限も無く、流通市場での売買においても同様の取扱いとなります。
(注)サステナビリティボンドとは、社会的課題及び環境課題の解決に資するプロジェクトの資金調達のために発行される債券です。SDGs・ESG投資の対象となる債券です。
(担当)
財務部 財務第一課
(TEL: 03-5226-9279)
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