アフリカ地域「医療施設運営改善事業」に対する出資契約の調印(海外投融資):「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)」の推進に貢献
2025.11.27
国際協力機構(JICA)は、2025年11月14日、アフリカで医療サービスを提供するスタートアップ企業CarePoint社との間で出資契約を調印しました。
日本発のベンチャーキャピタルであるKepple Africa Venturesや、医療従事者向けのオンラインプラットフォームをグローバルに運営する日本企業・エムスリー株式会社もCarePoint社と資本提携しており、JICAは両者とも連携してアフリカの医療課題の解決に貢献します。
CarePoint社の運営するガーナのクリニック
CarePoint社が実施する無償の医療検診・啓発キャンペーン
出資先
CarePoint社
国名(対象地域)
アフリカ地域
出資額
300万米ドル
案件名
医療施設運営改善事業
事業目的
本事業は、ガーナ及びナイジェリアで病院・クリニックを運営し、医療サービスの改善・拡張に取り組むCarePoint社へ出資を行うことにより、アフリカ地域における医療インフラの拡充と医療サービスの質の改善を図り、以て誰もが必要な医療を安心して受けられる「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)」の拡大に貢献するもの。
事業概要
CarePoint社はガーナにおいて外来クリニックを運営し、ナイジェリアにおいては外来クリニック及び総合病院を運営している。本事業はCarePoint社が運営するガーナ及びナイジェリアの病院・クリニックの運営改善・医療サービスの拡張、並びにエジプトへの病院事業の参入にかかる取り組みを支援するもの。
SDGs
への貢献
ゴール1(貧困をなくそう)
ゴール3(すべての人に健康と福祉を)
ゴール5(ジェンダー平等を実現しよう)
ゴール17(パートナーシップで目標を達成しよう)
その他
日本政府は1993年からアフリカの開発をテーマとする国際会議「TICAD(Tokyo International Conference on African Development)」を国連、世界銀行、アフリカ連合等と共に開催しています。2025年8月に横浜で開催された直近の第9回アフリカ開発会議 (TICAD9)において、日本政府はアフリカにおける保健医療分野の強化を目的とする「アフリカ保健投資促進パッケージ」を発表し、また、JICAはアフリカにおいて、経済的便益のみならず、社会・環境に対するインパクトに関心を有する企業・機関への資金動員を目指すインパクト投資促進のための官民連携イニシアティブ「IDEA(Impact Investing for Development of Emerging Africa)」を発表しており、本事業はこれら政策の旗艦案件となるものです。
さらに、CarePoint社は、日本政府が2023年5月に開催したG7広島サミットの共同声明で発表された「グローバルヘルスのためのインパクト投資イニシアティブ(Impact Investment Initiative for Global Health: Triple I for Global Health)」のパートナー企業であり、日本政府と共にグローバルヘルスの分野の課題解決に取り組む企業です。
<参考/日本政府及びJICAの対外広報情報>
「G7 2Xチャレンジ:女性のためのファイナンス」イニシティブは、JICAを含むG7各国の開発金融機関が、自らの資金提供を呼び水に女性の企業家やビジネス・リーダーの育成、労働市場への参入促進といった女性の経済的なエンパワーメントを促進するものです。CarePoint社は女性経営陣・従業員の雇用に積極的に取り組むことから、本事業は2Xチャレンジイニシアティブにも貢献します。
<参考/ 2Xチャレンジ事務局公式HP>
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