南アフリカ共和国「サステナブルファイナンス促進事業」に対する融資契約の調印(海外投融資):中小零細企業の金融包摂を強化し、女性や若者の社会参画を拡大
2026.03.06
国際協力機構(JICA)は、1月27日、南アフリカ共和国の民間銀行であるFirstRand Bank Limited (以下「FRB」)との間で融資契約に調印しました。
本事業は、2025年11月のG20南アフリカサミット首脳宣言で掲げられた「金融包摂のためのグローバル・パートナーシップ(GPFI)行動計画」における「中小零細企業(MSMEs)向けの資金調達ギャップ解消に向けた取組強化」に直接貢献するものです。
JICAはこれまで、南アフリカで技術協力「品質・生産性向上(カイゼン)プロジェクト」を通じ、日本の経験を活かして、南アフリカ企業の品質・生産性向上や競争力強化を支援してきました。本事業による金融包摂の促進とこれまでの技術協力の成果が組み合わされることで、南アフリカの産業振興に一層の相乗効果が期待されるとともに、同国における日本企業を含む民間企業のビジネス環境の改善にも寄与することが見込まれます。
なお、本事業はドイツ投資開発公社(DEG、幹事行)、オランダ開発金融公庫(FMO)、仏海外経済協力振興会社(Proparco)との協調融資となります。
融資先
FirstRand Bank Limited(以下、「FRB」という。)
国名(対象地域)
南アフリカ共和国
融資額(上限)
100百万ドル
案件名
サステナブルファイナンス促進事業
事業目的
本事業は南アフリカの地場銀行であるFRBに対し長期融資を行うことにより、同社が取り組む中小企業向け融資、再生可能エネルギー事業向け融資等の持続可能で包摂的な社会の実現に資するサステナブルファイナンス事業を促進することで、女性や若者を含む中小零細企業(以下「MSMEs」という。)の金融包摂を推進し、もって同国の女性や若者を含む雇用・社会参画機会の拡大、さらには同国の持続的な経済成長に寄与するもの。
事業概要
本事業の融資は、FRBを通じ南アフリカ共和国全土の女性や若者を含むMSMEsに向けた融資として転貸される。JICA融資の転貸先はMSMEs向けに限定され、かつ30%は女性が経営するMSMEsに転貸される。
SDGs
への貢献
ゴール5(ジェンダー平等を実現しよう)
ゴール8(働きがいも経済成長も)
ゴール17(パートナーシップで目標を達成しよう)
その他
・日本政府は1993年からアフリカの開発をテーマとする国際会議「TICAD(Tokyo International Conference on African Development)」を国連、世界銀行、アフリカ連合等と共に開催しています。2025年8月に横浜で開催された直近の第9回アフリカ開発会議 (TICAD9)において、JICAはアフリカにおいて、経済的便益のみならず、社会・環境に対するインパクトに関心を有する企業・機関への資金動員を目指すインパクト投資促進のための官民連携イニシアティブ「IDEA(Impact Investing for Development of Emerging Africa)」を発表しており、本事業はIDEAの旗艦案件となるものです。
<参考/日本政府及びJICAの対外広報情報>
・「G7 2Xチャレンジ:女性のためのファイナンス」イニシアティブは、JICAを含むG7各国の開発金融機関が、自らの資金提供を呼び水に女性の企業家やビジネス・リーダーの育成、労働市場への参入促進といった女性の経済的なエンパワーメントを促進するものです。FRBは女性経営陣・従業員の雇用に積極的に取り組んでおり、本事業の資金30%は女性が経営するMSMEs向け融資に活用されることから、本事業は2Xチャレンジイニシアティブにも貢献します。
<参考/ 2Xチャレンジ事務局公式HP>
FRB の融資先(理髪店)を視察する田中理事長
FRB が融資を行う南アフリカ人が経営する理髪店の様子
FRB の融資先(理髪店)で説明を受ける田中理事長
FRB が融資を行うアフリカのスペシャリティコーヒーを扱うカフェの創業者