田中理事長がバヌアツ、トンガ、サモアを訪問:太平洋島嶼国との連携強化、防災・気候変動・社会基盤整備の協力を推進
2026.03.19
田中明彦JICA理事長は、2月15日から2月25日にかけてバヌアツ共和国、トンガ王国、サモア独立国を訪問し、各国政府要人との会談やJICA事業の視察を行いました。本訪問を通じ、日本と太平洋島嶼国の交流の長い歴史と強い絆を再認識し、太平洋島嶼国が直面する自然災害リスクや人材流出などの社会課題に対し、引き続き日本の経験を生かし地域の強靭化に貢献していく方針を確認しました。
【バヌアツ】
田中理事長は、ジョサム・ナパット首相およびジョニー・コアナポ・ラソ副首相兼財務・経済管理大臣と会談し、両国の友好関係の維持・発展や新たな協力分野について意見交換を行いました。2024年12月のポートビラ地震へのお見舞いと連帯の意を伝えるとともに、無償資金協力「地震の影響を受けた主要経済インフラの緊急復旧計画」によるタガベ橋の架け替えをはじめ、震災からの復旧・復興支援を着実に進める意向を述べました。
また、田中理事長は、パンゴ中央小学校で活動するJICA海外協力隊員(小学校教育)による算数の授業を視察し、現地の初等教育の向上に尽力する隊員を激励しました。さらに、バヌアツ国立病院で活動する隊員(病院運営管理・栄養士)とも面会し、保健医療分野をはじめ各分野で奮闘する隊員の取組を高く評価しました。
小学校での海外協力隊員活動の視察
病院での海外協力隊員活動の視察
【トンガ】
つづいて、田中理事長はトンガを訪問しました。ファタフェヒ・ファカファヌア首相およびトゥポウトア・ウルカララ外務大臣との会談では、同国の優先課題における協力の方向性について意見交換を行い、特に重要インフラの強靱化、再生可能エネルギーの拡大、より良い復興(Build Back Better)の理念に沿った計画づくりと行政能力強化など、同国のレジリエンス向上に向けた協力の重要性について認識を深めました。
また、トンガタプ島の風力発電施設の訪問では、無償資金協力「風力発電システム整備計画」で導入された設備を視察し、再生可能エネルギー導入による電力供給の安定化と、気候変動対策への貢献を確認しました。本設備に含まれている可倒式発電施設は日本企業の技術が基盤となり、官民連携による技術展開が同国への継続的なエネルギー分野支援に繋がっていることを確認しました。
教育省に配属されそろばん授業の指導をしている、JICA海外協力隊員(珠算)の活動を視察し、熱心に取り組むトンガの子供たちの姿や、隊員活動を通じ、トンガと日本の人と人との強い絆を通じた協力の重要性を確認しました。
風力発電施設視察の様子
海外協力隊員のそろばん授業の視察
【サモア】
最後に、田中理事長はサモアを訪れました。ラアウリアレマリエトア首相 およびムリポラ財務大臣 との会談では、協力を通じて深めてきた二国間関係の強化や、気候変動やインフラ整備、人材育成分野など同国での課題や今後の協力について意見交換を行いました。
アピア港の視察では、無償資金協力「アピア港安全向上計画」など過去の協力で整備された壁、防波堤、コンテナヤードなどの港湾施設が、現在も主要港として活用されていることを確認しました。サモアレスリング協会に配属されている、JICA海外協力隊員(レスリング)の活動視察では、シニアクラスの指導を見学し、隊員を激励しました。また日々の指導や国際大会への積極的な参加を通じ、隊員活動がサモアにおけるレスリングやスポーツの振興に寄与していることを確認しました。
アピア港視察の様子
海外協力隊員のレスリングクラスの視察
JICAは引き続きバヌアツ、トンガ、サモアの国全体の経済・社会基盤の発展に貢献すべく、幅広い協力を行っていきます。