東南アジア・南アジア地域「アジア・トランジション・ファイナンス推進事業」に対する出資契約の調印(民間資金動員業務・海外投融資):ブレンデッド・ファイナンス(開発のための新しい資金動員に向けた投資)を通じてアジア・ゼロエミッション共同体に貢献
そしてクリーンに
2026.10.09
国際協力機構(JICA)は、9月28日、世界最大級の資産運用会社である米国のブラックロック社傘下のグローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ(GIP)がインフラストラクチャー・クレジット・プラットフォームを通じて運用するEmerging Asia Infrastructure Credit Fund SCSp(EAICファンド)への出資契約に調印しました。また、10月8日にフィリピン共和国のマニラで開催されたアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)ビジネスフォーラム*1にて、本出資について発表しました。
AZECビジネスフォーラムに登壇したJICAの鈴木審議役(右)とブラックロック社のKaczmarekマネージングディレクター(左)
出資契約書に署名を行うJICAの原理事
EAICファンドは、シンガポール政府が推進する、アジアの脱炭素化に向けた民間資金動員を促進するイニシアティブ「FAST-P(Financing Asia’s Transition Partnership)」の下、産業革新プログラム(Industrial Transformation programme)を構成するものとして設立されたブレンデッド・ファイナンス型のファンドです。JICAは世界銀行グループの国際金融公社(IFC)、英国国際投資公社(BII)、シンガポール政府及び三菱UFJ銀行を含む国内外の公的機関・民間投資家と協調して同ファンドに出資します。
日本は他の10か国のパートナー国とともにアジア域内のネット・ゼロ排出に向けた協力の枠組みであるAZECを推進しています。今回の出資を通じて、AZECパートナー国をはじめとするアジア地域における脱炭素分野への投資を促進し、産業分野の脱炭素への移行(トランジション)を後押しします。
本事業では、2025年8月に創設が表明されたJICAの「民間資金動員業務」を通じた民間投資のリスクを低減する役割を担う「触媒階層」への出資、及び、民間投資を補完する海外投融資を通じた「シニア階層」への出資を組み合わせることで、より多くの民間資金をアジアの脱炭素化に呼び込むことを目指します。
本事業は10月8日に開催された第4回AZEC閣僚会合の共同声明でも歓迎されております。なお、本事業は、「アジア・エネルギー・資源供給力強靭化パートナーシップ(通称:パワー・アジア)」に貢献するものです。
JICAは今後も、AZECやパワー・アジア等の日本の重要政策を踏まえつつ、さまざまな協力手法を通じて日本を含む各国の民間資金を開発課題の解決に呼び込む取り組みを一層進めていきます。
・出資先
Emerging Asia Infrastructure Credit Fund SCSp
・国名(対象地域)
東南アジア・南アジア地域
・出資額
最大6,500万米ドル(民間資金動員業務を通じて触媒階層に最大2,500万米ドル、海外投融資を通じてシニア階層に最大4,000万米ドル)
・案件名
アジア・トランジション・ファイナンス推進事業
・事業目的/概要
本事業は、東南アジア・南アジア地域において一足飛びの脱炭素化が容易ではない産業(hard-to-abateセクター)を中心としたインフラやインフラ関連企業へ融資を行うファンドへの出資を通じて、民間投資家と共に、同地域におけるエネルギー・トランジション及びGHG排出削減を図り、もって同地域の低炭素型経済への移行に寄与するもの。
・SDGsへの貢献
ゴール7(エネルギーをみんなに そしてクリーンに)
ゴール9(産業と技術革新の基礎をつくろう)
ゴール13(気候変動に具体的な対策を)
本事業に関する概要は下記のとおりです。