COVID-19と闘うアフリカのリーダーシップ(グローバル開発センター(CGD)主催セミナー)

2020年7月30日

7月30日、コロナウイルス感染症との闘いの陣頭指揮を執るマダガスカルのVoahary Rakotovelomanantsoa水・衛生大臣、ケニアのYeri Kombe中央医学研究所長、ガーナのAbraham Kwabena Anang野口医学研究所長、及びJICA戸田上級審議役が、米国シンクタンクのグローバル開発センター(CGD)主催のウェビナー「新型コロナウイルス感染症の時代におけるアフリカの保健システムの支援:日本の視点」にパネリストとして登壇し、CGDのGyude Mooreシニア政策フェロー(元リベリア公共事業大臣)がモデレーターを務め、アフリカの国々のパンデミックへの対応やJICAの協力、そして限られたリソースを活用する工夫、国・地域・グローバルの各レベルでの協働や人間の安全保障のあり方について議論しました。

マダガスカル水衛生省のRakotovelomanantsoa大臣は、入国制限やロックダウン等の規制を敷き、感染者への濃厚接触者の追跡や感染者の隔離・治療に継続してあたったことを紹介しました。また、大統領の主導のもとで省庁横断的な戦略委員会を設立するとともに、JICAの協力を得て自ら開始に携わったコロナ対策に有効な国家手洗いキャンペーンの展開にも言及しました。

【画像】

上段:マダガスカルVoahary Rakotovelomanantsoa水衛生大臣(左)ケニアYeri Kombe中央医学研究所所長(右)
中段:ガーナAbraham Kwabena Anang 野口医学研究所所長(左)、JICA戸田上級審議役(右)
下段:CGD Gyude Mooreシニア政策フェロー

ケニアKEMRIのKombe所長からは、大統領が主導する国家緊急事態対応委員会の下で様々なタスクフォースを結成し、保健省中心に診断や啓発を実施していると紹介しました。こうしたハイレベルでの調整で様々な資源動員や試薬調達が可能となったことに触れました。また、JICAやアフリカCDCの支援を得つつ、KEMRIのPCR検査体制を拡充したことに言及しました。

ガーナ野口研Anang所長から、国家調整委員会の各タスクフォースの下で、日本政府が設立支援した野口研は、当初ガーナで唯一PCR検査できる機関であったこと、その検査体制を拡充していることを紹介しました。現在は、民間の協力も得て検査所を拡大しているうえ、ガーナ初の感染症指定病院が12週間で建設された点を強調しました。

戸田上級審議役からは、各国のアフリカ各国の取組を称賛しつつ、JICAによる緊急対策支援や保健分野の協力の強化、第2波に備えた強靭な社会経済システムの構築の支援に言及しました。また、パンデミックへの対応に際しての各国のオーナーシップの重要性や、目前の危機を乗り越える人間の安全保障の推進を重視することを強調しました。

更に、ワクチンは必要なすべての人に届くようグローバルな協働が必要との他の登壇者の意見に賛同しつつも、アフリカ諸国はワクチン開発を静かに待つのではなく、国内外の様々なアクターとの連帯を強めて、各国の保健システム強化のために、知恵を絞って取り組むべきであると述べました。