北岡理事長と太田雄貴氏が開発銀行サミット内の「スポーツと開発」特別イベントに登壇!

掲載日:2020.11.11

イベント |

概要

イベント名:Mobilisation of Development Finance for Sustainable Sport
開催日:2020年11月11日 16:00~16:45(日本時間 24:00~24:45)
主催:フランス開発庁(AFD)
場所:パリ(フランス)

主な参加者

フランス開発庁(AFD) レミー・リウ総裁
国際オリンピック委員会(IOC) トーマス・バッハ会長
国際パラリンピック委員会(IPC) アンドリュー・パーソンズ会長
パリ2024オリンピック・パラリンピック大会組織委員会 トニー・エスタンゲ会長
国際協力機構(JICA) 北岡伸一理事長
日本フェンシング協会 太田雄貴会長
その他、国際連合教育科学文化機関(UNESCO)、ドイツ国際協力公社(GIZ)、西アフリカ開発銀行(BOAD)、全米バスケットボール協会(NBA)アフリカ・リーグ、ダカールユースオリンピック組織委員会など

内容

持続可能な開発目標(SDGs)の達成のためにスポーツは重要な鍵とされています。そこで、11月9日から12日にかけてパリにて開催された開発銀行サミット(注1)内にて、「スポーツと開発」についてのイベントが11月11日にAFD主催で開催されました。

イベントには、AFDリウ総裁やパリ2024オリンピック・パラリンピック大会組織員会エスタンゲ会長、IOCバッハ会長などからビデオメッセージが寄せられました。また、IOC、IPC、GIZ、BOAD、NBAアフリカ・リーグから関係者が登壇し、「スポーツと開発」の重要性についてそれぞれの立場から発言がありました。

北岡理事長からもビデオメッセージを寄せました。スポーツは相互理解を促進し、平和につながること、日本の学校体育は誰もが貧富の差なくスポーツを経験できる機会を提供していることに触れた上で、東ティモールや南スーダンでのスポーツ大会開催支援や体育・スポーツ分野の海外協力隊派遣などのJICAのスポーツ協力について紹介しました。また、すべての人がスポーツを楽しむ権利があるというフランスの考えにも触れ、JICAがミッションとして掲げる人間の安全保障(注2)の実現においてもスポーツが重要な役割を果たすと述べました。

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北岡理事長のビデオメッセージ

2008年の北京オリンピック銀メダリストで、国際フェンシング連盟副会長、日本フェンシング協会会長の太田雄貴氏もビデオメッセージを寄せました。これは、JICAと日本オリンピック委員会(JOC)が今年7月に締結した連携協定により実現したものです。太田氏は、スポーツには言語や文化などさまざまな違いを乗り越える力があること、スポーツには人と人、社会と社会をつなぐ力があることに触れ、世界中のひとたちが一緒に楽しむことができるよう、日本の技術を活用して新しいスポーツイベントの形をつくり、来年の東京大会にて世界の心を一つにし、パリオリンピック・パラリンピックやダカールユースオリンピックにつなげていきたいと述べられました。

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太田氏のビデオメッセージ

イベントの最後には、2024年にパリで開催されるオリンピック・パラリンピック大会及び2026年にセネガルで開催されるダカールユースオリンピックに向けて、「スポーツと開発」の取り組みを更に推し進めるために、開発金融機関等のネットワーキングを目的とした「Sport for Development Coalition」の立ち上げや、アフリカでスポーツを用いた課題解決をする人々・団体のネットワーキングを目的としたWeb上のプラットフォーム「Sport en Common」の公式開設が発表されました。

(注1)開発銀行サミットは、開発途上国への融資や専門的な助言等を行う開発金融機関が一堂に会し、新型コロナウイルスの感染爆発や危機的な社会・経済状況を踏まえ、開発金融機関の役割等について議論したもの。

(注2)人間の安全保障は、人々の保護と能力強化を通じて、すべての人々が、恐怖と欠乏から免れ、尊厳を全うすることができる世界を創る、という理念。1994年の国連開発計画(UNDP)の「人間開発報告書」で初めて取り上げられて以降、2005年の国連首脳会合の成果文書での言及等を経て、2012年に国連総会決議でその定義づけが行われた。日本政府は、2003年の新ODA大綱で、「人間の安全保障」を取り上げ、2015年に決定した開発協力大綱でも基本方針の一つとして位置付けている。(新時代の「人間の安全保障」-JICAの取り組み-から抜粋)