東北大学変動地球共生学卓越大学院プログラム主催のシンポジウムにおいてJICA特別顧問・職員が登壇(仙台市)

2020年11月18日

2020年11月18日、東北大学変動地球共生学卓越大学院プログラム(以下、「SyDEプログラム」)が主催するシンポジウム「東北大学変動地球共生学卓越大学院プログラム国際シンポジウム・TU×SDGsフォーラム」が開催され、シンポジウムではJICA地球環境部永見光三防災グループ長、TU(Tohoku University)×SDGsフォーラムではJICA防災分野特別顧問・東北大学災害科学国際研究所特任教授の竹谷公男特別顧問が登壇しました。

SyDEプログラムは、幅広い研究科からなる文理融合教育、民間企業・団体や研究機関との協働による問題解決型の実習、ならびに海外の学術・研究機関と連携した教育を通じて、地球から人間までをシームレスに捉える先見性、高度な知見と柔軟な思考力、コミュニケーション能力などを併せ持つ“知のプロフェッショナル”の育成に取り組んでいます。JICAは2019年度より、同プログラムの協力機関の1つとして参画しています。

今次シンポジウムは、SyDEプログラムの開始を記念して実施されたもので、参加する東北大学の研究科の教授や、連携する民間企業・団体・研究機関、学生等が参加しました。

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永見グループ長の登壇

第1部の国際シンポジウムでは、SyDEプログラムを運営する各研究科の教授や、同プログラムを推進する連携企業・団体・研究機関による講演が行われ、同プログラムの紹介や、各研究分野における防災の課題について共有されました。JICA永見防災グループ長からは、2030年まで残り10年となった仙台防災枠組への貢献のためのJICA防災協力方針として、同枠組みのグローバルターゲットaからdに明記された人的被害及び経済損失削減に注力していくこと、そのためには気候変動影響や途上国における都市化進展もふまえ構造物対策を中心とした事前防災投資に一層力を入れていく必要があることを強調しました。さらに具体事例として、フィリピン国マニラにおいて長年にわたりJICAが支援してきた治水対策、アジア・太平洋各国において能力強化されてきた数多くの防災推進組織、及び災害復興にとどまらず将来災害に備えるべく首都圏強靭化を同時に見据えたネパール地震復興について紹介しました。また、JICA開発大学院連携や留学生プログラムについても説明を行いました。

第2部のTU×SDGsフォーラムでは、水鳥真美国連事務総長特別代表(防災担当)(SRSG)兼国連防災機関長、竹谷特別顧問、国連開発計画(UNDP)マリ代表ジョー・ショウヤー氏、国連開発計画駐日代表近藤哲生氏によるパネルディスカッションが行われました。
水鳥特別代表からは、感染症や気候変動等の課題によって、複合的ハザードが増大する昨今、仙台防災枠組と、同年度に採択されたSDGs、パリ協定の連関を改めて認識することの重要性に触れ、これらハザードに対応し、持続的開発を促進するために、実践的な減災の取り組みが肝要であると発言がなされました。

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水鳥SRSGのスピーチ

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竹谷特別顧問の発表

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竹谷特別顧問からは、仙台防災枠組の更なる推進に向け、コロナを含む人的原因の災害は、対応機関は保健省等と主管する省庁は従来の国家防止機関とは異なるが、災害の発生環境に着目すると、自然災害に脆弱なエリアや環境がこれらの発生を加速させるファンダメントでもある、と発表で主張しました。併せて、All JICAとして取り組んでいるコロナ対応も紹介しました。
さらに、二次的ハザードを抑止する観点からも自然災害発生ポテンシャルを低下させるべく、JICAとして引き続き事前防災投資を推進することが重要であり、防災グループはそれに邁進すると強調されました。

その後、UNDPのショウヤー氏、近藤氏からは、それぞれマリでの防災分野の現状と、UNDPのイノベーティブな取り組みについて紹介がありました。

JICAは引き続き、同プログラムとの連携を深め、国内外での防災中核人材の育成に貢献します。