紛争影響地域に平和構築のヒントを届ける-JICA-UNDP共催ナイジェリア地方行政官ワークショップ-

2021年1月22日

2021年1月18~22日の5日間、国連開発計画(UNDP)と連携し、ナイジェリアの首都・アブジャにて、45人の北東部地域の地方行政官を対象にオンラインでワークショップを開催しました。

ナイジェリアは堅調な経済成長を続ける一方、アフリカ最大規模の貧困層を抱える国です。特に、北東部の地域は、ボコハラムに代表される過激派グループの活動が活発で、住民は日常的にその脅威に晒されており、発展の恩恵を受けられていません。

JICAは、2018年からUNDPと連携し、紛争被害に苦しむナイジェリア北東部の地方行政官に、日本の経験を共有するなどして、平和で安全なまちづくりを担えるようになることを目指して協力を続けています。地方行政官は、住民に一番近いところで住民が必要とする公共サービスを届ける存在であり、住民と共に地域、ひいては国の発展を直に支える重要な役割を担っています。このため、JICAの平和構築事業は、紛争影響国の地方行政官への能力強化に力を注いでいます。

今年のワークショップでは、紛争影響国における地方行政の役割、日本の地方行政で住民参加を促進する仕組み等、平和都市・広島の戦後復興や東広島市を事例にした住民参加型の計画策定・住民と協働したまちづくり、地方行政官の心構えと責任について学ぶプログラムに加えて、ナイジェリア人有識者による財務管理など実務的なスキルアップに貢献する講義も行いました。ワークショップの最後には、講義で得た学びをどのように自身の職場に還元するかについて、参加者も発表を行いました。

JICAは、こういったワークショップをUNDPと共催することで、UNDPが持つ北東部の地方行政官とのネットワークとJICAの持つ日本国内のリソースを上手く織り交ぜて活用し、より効果的な支援を行うよう努めています。

紛争の影響を受ける地域の1つである、アダマワ州から参加したフィリッピ・サイモン・ヤロ財政支援課長は、「日本の経験を学ぶとても良い機会だった。(地方都市の)住民は読み書きができない人が多いため、私が媒体となり研修で学んだ、緊急時から復興期にかけて政府や住民がどういう対応をすべきかについて地域社会に広めていきたい」と語ってくれました。

本年はコロナ禍のため、支援する現地に行けいない状況が続いており、これまでとは違う工夫をしての活動が求められています。本ワークショップでも、ナイジェリア国内での移動制限の為、直前まで開催できるか分からなかったり、インターネット環境が弱かったりと、遠隔での開催には様々な困難がありました。しかし、会場でも感染防止対策を施し、成功裏に終えることが出来ただけでなく、平和を希求する思いは万国共通だと実感するワークショップとなりました。

社会が抱える紛争原因や不安定な治安情勢など、日本とは状況は違いますが、参加者は北東部の住民が平和で安心して暮らせる日が来ることを願い、真剣に取り組んでいました。

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