静岡・メキシコ地域包括ケア遠隔セミナーを開催!

2021年1月22日

概要

会議名:静岡・メキシコ地域包括ケア遠隔セミナー
開催日:2021年1月22日
主催:JICA本部・JICAメキシコ事務所
場所:オンライン会議にて実施

主な参加者

国立老年医学研究所 所長 ルイス・ミゲル・グティエレス・ロブレド氏
静岡県立大学教授 東野定律氏
静岡県健康増進課班長 前川功太郎氏
小規模多機能型居宅介護事業所「まほろば」代表 秋山幸枝氏
JICA 国際協力専門員 中村 信太郎

背景・目的

メキシコは2020年の高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)が7.6%と、すでに高齢化社会となっており、2041年には14%を超えて高齢社会となるとともに、高齢者人口も倍増する見込みです。本セミナーは急速に高齢化が進むメキシコに対し日本の経験・教訓・課題を共有し、メキシコ側からも課題を共有することで、課題解決に向けた取組みの共創を目的として開催されました。

内容

  • 静岡県立大学(基調講演):東野定律教授より単独世帯の増加や生活習慣病・認知症の増加を背景として、医療・介護・福祉サービスだけでなく地域住民全体で高齢者の生活を支えるという地域包括ケアの概念、システム構築に向けてのアイデアを共有いただきました。
  • 静岡県:前川健康増進課班長より県の高齢化の現状と将来予測、地域包括ケアシステム推進に向けた特徴的な取り組みについて説明いただきました。静岡県では、住み慣れた地域での高齢者の要介護予防・自立支援を促進するため、在宅医療・介護サービスの専門職間情報システム構築を支援しています。自治体や地域住民が主体となり、イベント・集会や高齢者による高齢者の生活支援を行い、生きがいや介護予防につなげている点に言及されました。
  • 小規模多機能型居宅介護事業所「まほろば」:秋山代表より高齢者に寄り添った地域密着型介護事業所の日常業務を紹介し、地域包括ケアの実践について講義いただきました。利用者の8~9割が認知症である中、本人や家族のニーズを考慮し、介護の力でよりよく生きられるような身体的・精神的ケアサポートを行っていること、また医療や地域との連携も行い、地域包括ケアに貢献していることについてお話がありました。
  • メキシコ国立老年医学研究所:グティエレス所長より高齢化の状況、対応と課題が共有されました。またメキシコ側から保健、福祉、ジェンダー関連政府機関が参加し、住民へのインセンティブや連帯意識の醸成、高齢化課題の教育機関での共有、介護者の男女比などについて質疑・議論がなされました。

中南米地域のハブ機関でもあるメキシコ国立老年医学研究所の協力も得て13か国から947名の参加があり、国境を越えた域内における学びあいの深化が実現しました。終了後実施したアンケートでは満足度が4.73(5段階評価)に上るとともに、参加者からは、「時機に合ったセミナーだった。今後もこのようなセミナーを続けて欲しい。」といった声も聞かれました。本セミナーを通じ、コミュニティを巻き込んだマルチセクトラルな取り組みが、今後の課題解決に向け重要であると示唆されました。今回の結果及び参加者からのフィードバックは今後のメキシコをはじめ中南米諸国におけるJICAの協力にも活用する予定です。

資料

【画像】

パネリストの集合写真