JICA COVID-19-日本の経験を共有する-ウェビナーシリーズ第5回を開催「COVID-19の迅速抗原検査」
掲載日:2021.06.02
イベント |
会議名:JICA COVID-19-日本の経験を共有する-ウェビナーシリーズ第5回
開催日:2021年6月2日
主催:JICA
場所:オンライン
スピーカー:(発表順)
柳原克紀氏(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科病態解析・診断学分野(臨床検査医学)教授、長崎大学病院検査部 部長)
大井康史氏(富士フイルム株式会社 メディカルシステム事業部 IVDイノベーション部)
磯野光夫氏(JICA緒方研究所 客員研究員)
COVID-19パンデミックの収束が未だ見えない中、このような先行き不透明な困難を乗り越えていくために、日本は「誰の健康も取り残さない」ことを目標に掲げました。JICAはパンデミックや健康危機への対応に向け、パートナーである低中所得国において、治療、警戒、予防の強化に包括的に取り組んでいきます。これにより、世界の人々の命と健康を守り、感染症に負けない強靭な社会を作っていくことに貢献します。
決定的な解決策が見いだせていない中、最新の研究や現場で培われてきた知見・経験を世界と共有していくことは非常に重要です。JICA COVID-19-日本の経験を共有する-ウェビナーシリーズでは、日本でその分野の第一人者の専門家をスピーカーとしてお呼びし、それぞれの分野での最新の知見・経験を世界へ発信・共有していきます。
現在、世界におけるCOVID-19の検査はPCR検査が主流ですが、迅速抗原検査を活用することによりCOVID-19の感染拡大を防ぐことに繋がることが期待されています。第5回は、迅速抗原検査を主題としてウェビナーを開催しました。
長崎大学大学院の柳原克紀氏には、COVID-19の迅速抗原検査の役割と活用方法をご講演頂きました。PCR検査と比較した抗原検査の性能(感度、特異度)や特徴をご説明いただき、日本及び世界での最新の研究結果に触れながら、迅速抗原検査のスクリーニング等への活用方法をご提案いただきました。その後、日本国内で承認されている迅速抗原検査キットの紹介として、富士フイルム株式会社の大井康史氏に、銀増幅イムノクロマト法を用いた同社の抗原検査キットの特徴や操作方法、性能試験結果をご紹介いただきました。
世界69ヵ国及び地域から406名の参加があり、質疑応答では抗原検査の性能や具体的な活用場面について掘り下げた質問が多く寄せられ、各参加者がそれぞれの国における抗原検査の活用方法を検討するための貴重な機会となりました。また、富士フイルム社製品については、性能、使用可能な検体の種類、変異種への使用、各国における承認状況、価格などの関心が寄せられました。最後に、柳原氏からはPCR検査、抗原検査、抗体検査を活用してCOVID-19を管理する重要性が強調されました。
ウェビナーの様子1
ウェビナーの様子2
ウェビナーの様子3
ウェビナーの様子4
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