家庭用冷蔵庫のエネルギー消費量試験方法に関するオンライン研修-パキスタン省エネルギー基準及びラべリング制度にかかる戦略策定・推進プロジェクト-

掲載日:2021.10.15

イベント |

パキスタン・イスラム共和国政府では2016年に制定した省エネルギー法を施行すべく、省エネルギー庁(NEECA:National Energy Efficiency and Conservation Agency)による省エネルギー基準及びラベリング制度(ES&L:Energy Standard & Labeling)の普及促進を図っています。JICAはパキスタンでのエアコンと冷蔵庫のES&L創設に技術協力しています。

この技術協力は、ES&Lを導入することにより、対象製品であるルームエアコンと家庭用冷蔵庫のエネルギー消費量の減少を図り、また、ラベリング制度の適切な実施を通して、非効率な製品が効果的かつ段階的に排除されることにより需要側のエネルギー効率改善と省エネ推進を図るものです。

ES&Lでは正しい情報がラベルに表示されることが重要です。このため、NEECAは市場で販売された家庭用冷蔵庫について、その性能を定期的に確認するために買上げ試験を行うことにしています。その試験の能力強化のために、一般財団法人日本品質保証機構(JQA:Japan Quality Assurance Organization)と連携して、家庭用冷蔵庫のエネルギー消費量試験方法(IEC62552-3)のオンライン研修を実施しました。

セミナー受講者からは、パキスタンでの家電製品の省エネルギーにエアコンや冷蔵庫ばかりでなく他の家電製品の省エネルギー推進にも大変役立つとの評価でありました。

実施日

2021年10月7日、14日及び15日 各2時間(3日間)

実施場所

オンライン

講師

JQA、土屋和樹様

出席者(約50人)

  • パキスタン科学産業研究評議会(PCSIR:Pakistan Council of Science & Industrial Research)(パキスタン国の認証試験機関)
  • パキスタン電子機器製業造協会(PEMA:Pakistan Electronics Manufacturers Association)のメンバー会社等、家庭用冷蔵庫の製造・輸入会社の技術者
  • NEECA
  • パキスタン標準品室管理庁(PSQCA:Pakistan Standards & Quality Control Authority)職員等。

講義内容

家庭用冷蔵庫のエネルギー消費量試験方法について日本及びパキスタン規格双方に採用されているIEC62552-3をもとに冷蔵庫設置方法等の具体的な試験方法、エネルギー消費量の算定式とエクセルを使った算定事例の紹介等実践的な研修を実施しました。

研修には、パキスタン国の認証試験機関であるPCSIRをはじめ主要な家庭用冷蔵庫の製造、輸入業者の試験担当者が参加し、試験のための試験設備のセット方法や試験結果の評価方法などについて実践的な内容の質疑応答が行われました。

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JQA 講師と通訳によるオンライン講義状況。講師:JQA、土屋和樹、通訳:宮崎亜子

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講義資料の表紙

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講義資料目次

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省エネ性能計算書例