JICA COVID-19-日本の経験を共有する-ウェビナーシリーズ第8回を開催「COVID-19の最適治療法を見出す挑戦 大規模国際プラットフォーム研究 REMAP-CAPの展開事例」

掲載日:2021.10.21

イベント |

概要

会議名:JICA COVID-19-日本の経験を共有する-ウェビナーシリーズ第8回
開催日:2021年10月21日
主催:JICA
場所:オンライン

主な参加者

スピーカー:

斎藤浩輝氏(聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院救急医学 講師)

Dr Diptesh Aryal (MD, the National Coordinator for Nepal Intensive Care Research Foundation and Nepal ICU Registry, Nepal)

Dr Madiha Hashmi (MD, Professor and Chairperson at Department of Critical Care Medicine, Ziauddin University, Karachi, Pakistan)

モデレーター:

磯野光夫氏(JICA 国際協力専門員)

背景・目的

COVID-19パンデミックの収束が未だ見えない中、このような先行き不透明な困難を乗り越えていくために、日本は「誰の健康も取り残さない」ことを目標に掲げました。JICAはパンデミックや健康危機への対応に向け、パートナーである低中所得国において、治療、警戒、予防の強化に包括的に取り組んでいきます。これにより、世界の人々の命と健康を守り、感染症に負けない強靭な社会を作っていくことに貢献します。

決定的な解決策が見いだせていない中、最新の研究や現場で培われてきた知見・経験を世界と共有していくことは非常に重要です。JICA COVID-19-日本の経験を共有する-ウェビナーシリーズでは、日本でその分野の第一人者の専門家をスピーカーとしてお呼びし、それぞれの分野での最新の知見・経験を世界へ発信・共有していきます。

内容

第8回は、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院の斎藤浩輝講師、Nepal Intensive Care Research FoundationのDr. Diptesh Aryal、Ziauddin UniversityのDr. Madiha Hashmiの3名の医師から、パンデミック対応型国際臨床研究プラットフォームであるREMAP-CAP (A Randomized, Embedded, Multifactorial, Adaptive Platform trial for Community-Acquired Pneumonia)を用いたCOVID-19の最適治療法を見出す挑戦について講演いただきました。REMAP-CAPとは、COVID-19を含む重症市中肺炎の最適な治療法を早期に見出すことを目的とした国際共同プラットフォーム研究です。講演では、アダプティブプラットフォーム研究(※)の感染症危機における有用性をご説明いただくとともに、日本、ネパール、パキスタンにおけるREMAP-CAPの取組の紹介を通じて、低・中所得国を含むグローバルで協調して臨床研究を行う意義について考察いただきました。

世界43か国及び地域から264名の参加があり、REMAP-CAPへの参加方法、REMAP-CAP参加にあたっての研究費、国際的な臨床試験に参画するメリット、アダプティブプラットフォーム研究実施のための能力強化など、多くの質問が寄せられ、活発な議論が展開されました。このような国際共同プラットフォーム研究を通じて、世界中の医療者が協力して臨床研究に取り組むことの重要性が強調されました。

(注)アダプティブプラットフォーム研究:試験開始後に収集されるデータに基づき、介入内容等を随時修正し、試験デザインを変更しながら行う試験のこと。

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ウェビナーの様子1

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ウェビナーの様子2

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ウェビナーの様子3

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ウェビナーの様子4