第7回自治体等水道事業関係者勉強会を開催しました

掲載日:2021.12.23

イベント |

概要

2021年12月23日に第7回自治体等水道事業関係者勉強会(以下、本勉強会)を開催しました。本勉強会は、自治体等による水道分野の国際協力の多様な取り組み事例や工夫、教訓、及び国内外の国際協力の動向を共有することにより、自治体による国際協力の一層の効果向上や参画の促進を図るとともに、関係者間の連携や協力事業間の相乗効果の発現を促進することを目的としています。
本勉強会は、2013年度に第1回勉強会を開催して以降、中部、横浜、九州、東京と日本全国で定期的に開催しておりましたが、昨年度は新型コロナウイルス流行のため開催できず、2年ぶりの開催となりました。感染予防のためオンライン開催となりましたが、自治体関係者、関係機関及びJICA等から総勢111名の参加がありました。
勉強会では水道分野におけるJICAの最近の取り組み状況を共有した後、各自治体や関係機関から多様な取り組み事例や工夫、教訓を共有いただきました。グループディスカッションでは、「遠隔での国際協力に向けた工夫やアイデア」について活発な議論が交わされました。

内容

1.JICA地球環境部からの情報共有

JICA地球環境部水資源グループより、コロナ禍での国際協力やJICAの水資源分野に係る協力指針であるグローバル・アジェンダ及びクラスター戦略等について状況共有を行いました。

2.自治体等による水道分野の国際協力の多様な取り組み事例や工夫

国際協力に係わる事例や工夫及び教訓について自治体及び関係機関より、それぞれご発表をいただきました。横浜市水道局からは、「横浜市水道局におけるコロナ禍でのICT活用」というテーマでコロナ禍におけるICTの活用として、課題別研修等をYouTubeで生配信し、Jamboardというデジタルホワイトボード機能を用いて意見交換をする取組事例の紹介がありました。公益社団法人国際厚生事業団からは、遠隔研修時の失敗事例とその対応策について発表があり、研修の参加率を上げる工夫や、研修の運営管理方法について情報共有がありました。さいたま市水道局からは、「事業連携によるプロジェクト実施/人材育成・組織強化」の題目の下、「ラオス国水道事業運営管理能力向上プロジェクト」(通称MaWaSU2)における4事業体連携によるプロジェクト実施について報告があり、事業体連携の効果について知見の共有がありました。JICA国際協力専門員からは、自治体で国際協力を実施する理由と課題、埼玉県での事例の発表がありました。名古屋市上下水道局からは、名古屋市の国際協力の取組事例と、スリランカにおける技術協力についての報告があり、なご・やんばるパートナーシップからは、沖縄県内自治体と連携して実施したサモアにおける協力の他、国際協力活動の意義について発表いただきました。

3.グループディスカッション

「遠隔での国際協力に向けた工夫やアイデア」をテーマに、8つのグループに分かれてディスカッションを行い、最後に各グループでの討議内容の結果を発表して頂きました。参加者からは、遠隔研修では一方的な研修となるため、ディスカッションの時間など参加型の研修とするようなアイデアや、遠隔研修であっても対面に近い雰囲気作りの工夫を行うべきなどの意見が出ました。

4.質疑応答

自治体が国際協力を進めていくときの位置づけや、遠隔研修における研修員のモチベーションの維持の工夫について質問があり、発表者の皆様からご自身の自治体の事例を交えて回答いただきました。

5.今後の取り組み

勉強会終了後に参加者された皆様から「遠隔研修での工夫が大変参考になった」「各自治体の取組状況を共有できる機会としてとてもよかった」などのコメントをいただきました。

JICAは今後もSDGs達成のため、国内自治体や関係機関との連携をさらに強化して、各地域の特性や強みを活かした国際協力に貢献するとともに、成果の積極的な対外発信を強化していきたいと思います。

【画像】

集合写真1

【画像】

集合写真2