トルコ「JICAチェア」中東工科大学連携講義を実施

掲載日:2022.01.11

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2022年1月11日(火)、トルコ共和国首都アンカラの中東工科大学(METU)アジア研究プログラム(修士課程)既設科目「世界情勢の中のアジア」において、JICAチェアによるオンライン講義を開催しました。

トルコ共和国において初めてのJICAチェアの講義として、JICA緒方貞子平和開発研究所の高原明生所長による特別講義「戦後の日本外交と現代の日中関係」をオンラインで実施しました。講義には、「世界情勢の中のアジア」登録者(修士課程8名)に加え、国際関係学、地域研究コースの大学院生・学部生に加え、ボアジチ大学、コチ大学、アンカラ大学等でアジア研究を行っている学生、DEIK(トルコ経団連)所属の参加者等約70名が参加したほか、トルコ日本研究の基盤構築に大きく貢献されたボアジチ大学セルチュク・エセンベル教授が特別参加し、積極的な質疑応答がおこなわれました。

JICAは、開発途上国の各分野で将来のリーダーとなる人材を育成すべく、本邦の大学と連携し、2018年から「JICA開発大学院連携プログラム」を実施しています。この一環として、海外のトップクラスの大学等を対象に、日本の開発経験を学ぶ機会を国外にも広げることを目的とした「日本研究」の設立支援を行うプログラム「JICAチェア」を開始しました。

中東工科大学は、自然科学と社会科学の教養を備えた専門家を育成しトルコと中東諸国の開発に資することを目的として1956年に首都アンカラで開学したトルコの最高学府となる国立大学であり、東京大学を始めとし日本の9つの大学と大学間交流協定を締結しています。

JICAチェアオンライン講義の概要

中東工科大学シェリフ・オヌル・バフチェチック助教授によるJICAチェア及び高原研究所長の略歴紹介の後、井黒伸宏JICAトルコ事務所長による、日本の開発経験やトルコにおけるJICAの活動に言及する開会挨拶が行われ、高原研究所長の講義が行われました。講義はモデレーターであるバフチェチック助教授と学生が講義室からオンライン接続する形のハイブリッド形式で実施されました。

講義ではポストモダン、体制変更、アジア通貨危機等をきっかけとし変化する中国の政策やその視点・思想、これに対する日本の政策・思想の変化が併せて解説されました。積極的な質疑応答により画面がほぼ挙手マークで埋もれる盛況ぶりとなりました。

講義にはボアジチ大学、コチ大学、アンカラ大学、アンカラ社会科学大学、エスキシェヒル・オスマンガージ大学等の日本・アジア研究を学ぶ学生が広く参加し、中国に対する日本の視点について、これまで知らなかった新たな側面を学ぶことができ、大変有意義な講義だったとの声が寄せられました。

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