萱島JICA緒方研究所顧問による特別セミナー「ミニJICAチェア」をマダガスカルで実施

掲載日:2022.08.26

イベント |

概要

会議名:ミニJICAチェア
開催日:2022年8月26日
主催:JICA
場所:アンタナナリボ市内ホテル会議室(マダガスカル共和国)

主な参加者

萱島信子JICA緒方貞子研究所顧問

背景・目的

JICAは、日本の近代化・開発の経験を発展途上国に共有する「JICAチェア」(日本研究講座設立支援事業)をこれまで世界56ヵ国で実施してきました。

このJICAチェアの取組の一環として、マダガスカルではこれまで3回の講義と1回の特別セミナーを実施しています。今回、JICA緒方貞子研究所萱島顧問がTICAD8サイドイベントのためマダガスカルを訪問した機会を得て、8月26日に特別セミナーとしてミニJICAチェアを実施しました。当セミナーは、共催者であるアンタナナリボ大学の教員及びマダガスカル教育省の行政官や教員養成校教授陣など教育の実務者・研究者ら約30名を対象に「日本の近代化と教育」をテーマに意見交換を中心とした対面講義形式で行いました。

参加者からは日本の近代化の礎となった教育政策の変遷に対する質問や、教員制度についてなど、イベント終了後も質問が寄せられ盛況のうちに終了しました。また、当日の模様は現地メディアの取材も受け、現地テレビ放送局や現地新聞にて報じられました。

内容

講義・質疑応答の概要

講義はDVD「日本の近代化を知る7章-第5章日本の近代化と教育-」の上映に先駆け、日本の近代化の要となった1868年の明治維新前後の時代への理解を深める為、当時マダガスカル中央高地を治めていたメリナ王国時代の様子を紹介しました。DVD上映後は日本の教育現場の現状紹介、教員政策、教授言語についての補足講義を行い、続いて、意見交換を活発するためのアイスブレイキングとして、マダガスカル参加者側からマダガスカルにおける教育改革における課題などの発表を行いました。

参加者からは、日本の教員養成制度の変遷や就学率の改善の背景、マダガスカルにおける頻繁な教育政策の変更や教授言語(マダガスカルでは低学年はマダガスカル語で教え中学年から仏語に切り替わる)にかかる課題等について質問やコメントが寄せられ、両国の教育制度の変遷と現状、課題への理解を深める機会となりました。

マダガスカルにおけるJICAチェアの概要

第1回講義(オンライン、2022年3月3日)
テーマ:「明治維新:日本近代化の原点」
講師:北岡伸一JICA理事長(当時)

第2回講義(オンライン、2022年4月28日)
テーマ:「日本の近代化と教育」
講師:萱島信子JICA緒方貞子研究所顧問

特別対面講義(2022年5月25日)
「日本の近代化から学ぶ:北岡顧問とのディスカッション」

第3回講義(対面、2022年8月17日)
テーマ:「日本の開発経験と先人たちの知識の尊重」
講師:高橋基樹京都大学教授

特別対面講義(2022年8月26日)
テーマ:「日本の近代化と教育」
講師:萱島信子JICA緒方貞子研究所顧問

【画像】

講義の様子

【画像】

参加者との記念撮影