北岡特別顧問がタイで「JICAチェア特別講義」を実施

掲載日:2022.09.12

イベント |

概要

講義先(1):プラチャーティポック王立学院
タイトル:Recent developments of Japan’s security and foreign policy and Southeast Asia
日時:9月12日(月)9:30~11:30
場所:プラチャーティポック王立学院講堂
主催:JICA・プラチャーティポック王立学院
参加者:タイ政府や民間企業の関係者

講義先(2):チュラロンコン大学
タイトル:Meiji Restoration:Start of Full-scale Modernization of Japan
日時:9月13日(火)9:00~11:00
場所:チュラロンコン大学講義室
主催:JICA・チュラロンコン大学
参加者:政治学部、人文学部の学生、教員等

背景・目的

2022年9月、北岡伸一JICA特別顧問(前JICA理事長)がタイに出張し、プラチャーティポック王立学院及びチュラロンコン大学にて「JICAチェア特別講義」を実施しました。

チュラロンコン大学では2022年3月に続き2回目、プラチャーティポック王立学院においては初めての「JICAチェア特別講義」となりました。質疑応答を中心とした活発なやりとりが参加者との間で行われ、盛況のうちに終了しました。

特別講義・質疑応答の概要

プラチャーティポック王立学院

北岡特別顧問は、安倍政権の下で行われた防衛・安全保障政策の改革や自由で開かれたインド太平洋(FOIP)を含む外交政策の概要について説明した他、現下の国際情勢における課題を共有する日本とASEAN諸国との連携強化の重要性を強調し、自身が提唱する「西太平洋連合」構想について紹介しました。

質疑応答では、ウクライナ情勢を受けた危機に対する東南アジアの役割や「西太平洋連合」の実現可能性などに関する質問が寄せられ、活発な議論が行われました。北岡特別顧問は、タイが国際社会の場で積極的な役割を果たしていくことへの期待と共に、東南アジアの個々の国と日本のpublic intellectuals(公的な役割も担う知識人)間での自由で活発な意見交流を行う場が不足していることを指摘し、JICAチェアなど様々な機会を通じてこれを活性化していく必要があると強調しました。

チュラロンコン大学

北岡特別顧問は、日本とタイの近代化の歴史の類似点や、人的交流を含む現在の両国の結びつきの強さや重要性に触れつつ、明治維新の前提条件となる江戸時代の政治体制や社会状況、明治維新時の人材登用や海外の知見の吸収といった日本の近代化の成功要因の要点を説明しました。

質疑応答では日本が迅速に近代化を達成した背景、また近代化の中で自国の伝統・文化を維持できた秘訣などの質問が寄せられました。

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チュラロンコン大学で講義を行う北岡特別顧問

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プラチャーティポック王立学院関係者及び参加者との記念撮影