2022年9月16日
開催日:2022年9月16日(金)
主催:カンボジアJICA同窓会
場所:カンボジア日本人材開発センター
主な参加者:北岡伸一JICA特別顧問、チン・マリン司法省長官(カンボジアJICA同窓会会長)、パウ・ポリネル民間航空統括局長官(カンボジアJICA同窓会副会長)、チェット・チェアリー王立プノンペン大学学長、オム・ラヴィ副学長、等
2022年9月16日(金)、カンボジアJICA同窓会主催で開催された「日本同窓会特別フォーラム」にて、北岡伸一JICA特別顧問(前JICA理事長)が約80名を対象に「JICAチェア特別講義」を実施しました。
カンボジアJICA同窓会は、JICA事業による留学経験者や帰国研修員によって2012年に設立され、定期的に同窓会を開催しています。今回は特別フォーラムとして、北岡特別顧問を招き盛大なイベントが開催されました。
参加者の多くは日本への留学経験者であり、参加者同士が日本での思い出話に花を咲かせ、交流を楽しんでいました。今秋留学予定者も参加し、日本留学への期待を高める機会となりました。北岡特別顧問の講義後には活発な議論が続き、大きな賑わいの中閉会しました。
講義冒頭では、日本国憲法第9条の解釈の歴史的変遷に触れ、初の自衛隊海外派遣となったカンボジアにおける国連平和維持活動は、その後、日本が国際社会で果たすべき役割を拡大する契機となった点を強調しました。また、日本は一貫して相手国の主権と自立を尊重し、平和構築、保健・医療を含む協力を継続していることを、カンボジアに対する協力事例も交えて説明しました。最後に、大きな発展を遂げている東南アジアの役割は近年益々重要になっており、東南アジアを含む地域の平和と平等、北岡特別顧問が提唱する「西太平洋連合」構想の意義を述べ、public intellectuals(公的な役割も担う知識人)として自由闊達な知的交流と人的つながりの醸成を続けていくよう参加者を激励しました。
講義後も活発な議論は続き、カンボジアとアメリカの安全保障関係、ASEANと「西太平洋連合」との相違点、日本の近代化を踏まえカンボジアの若手行政官が国内改革を進める上でなすべきこと等、幅広い質問がなされました。
講演を行う北岡特別顧問
質問を行う同窓会副会長(右:ポリネル民間航空統括局長官)
挨拶を行うJICA同窓会会長(中央:マリン司法省長官)
日本同窓会特別フォーラム参加者との記念写真