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イベントレポート
2022年度
パキスタン　アパレル産業技能向上・マーケット多様化プロジェクト最終成果発表会・ファッションショー

パキスタン　アパレル産業技能向上・マーケット多様化プロジェクト最終成果発表会・ファッションショー

掲載日：2022.09.29

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#イベントレポート

概要

会議名：パキスタン　アパレル産業技能向上・マーケット多様化プロジェクト最終成果発表会・ファッションショー
開催日：2022年9月29日
主催：パキスタン　アパレル産業技能向上・マーケット多様化プロジェクトJICA専門家チーム、パキスタンニットウェア技能訓練校（PKTI）、パキスタン既製服技能訓練校（PRGTTI）、女性専用訓練校（FETI）
場所：パキスタン・イスラマバード

主な参加者

日本側

里見隆治　経済産業省政務官、
和田充広　駐パキスタン日本国大使
木下康光　JICAパキスタン事務所長

パキスタン側

ムダサール・ラザ・シディッキ、パキスタン商業省繊維局長
レハン・ナシーム・バララ、ファイサラバード衣服都市カンパニー会長
シャザド・アザム・カーン、パキスタン・メリヤス製造・輸出組合会長
シェイク・ルクマン・アミン、パキスタン既製服製造・輸出組合会長
タヤブ・ミル、PKTI校長
カムラン・サンドゥ、PRGTTI校長
ファカール・ウン・ニサ、FETI校長

背景・目的

2022年9月29日、2016年から実施している技術協力プロジェクト「アパレル産業技能向上・マーケット多様化プロジェクト」の最終成果発表会・ファッションショーを開催しました。このイベントは、本プロジェクトの日本人専門家による技能訓練校3校の教員らへのこれまでの技術移転（アパレル企画、縫製、パターンメイキング、染色、刺繍など）の集大成の発表の場として開催したものです。

パキスタン最大の製造業である繊維産業では、高付加価値化と市場拡大、そのための人材育成（特に女性の雇用促進・能力向上）に課題があることから、本プロジェクトにおいて訓練校3校（PKTI、PRGTTI、FETI）を対象にアパレル産業の国際競争力強化に必要な人材の育成に取り組んできました。

内容

日本パキスタン外交関係樹立70周年記念事業として開催された本発表会には、里見隆治経済産業省政務官、パキスタン商業省繊維局長、繊維業界各組合のトップ、アパレル企業経営者ら総勢300名以上が来場しました。

第1部の最終成果発表会では、本プロジェクトで制作したショートストーリービデオ「Weave Your Dreams あなたの夢を紡いで」（同ビデオのリンクは以下のとおり）を上映しました。このビデオでは、女性が外で働くことが未だ一般的でない社会風潮の中でアパレル産業での就労、起業を目指し、自身が働くことで家庭を支えようと訓練校の門を叩いた女性たちが紹介されています。2年間の就学を経て技能取得を果たし、自身の夢、目標に向かって力強く生きる女性達の姿に、多くの来場者が深く感銘を受けていました。

第2部のファッションショーでは、艶やかなライティングの中、訓練校の教員らが制作したワンピース、ドレス、シャツ、スカート、パンツ等約80着をまとった男女20人のモデルがランウェイを華やかに歩きました。来場した女性訓練生約150名は、指導を仰ぐ教員らが奮闘する姿やこれまでパキスタンでは見たことのない華やかな作品を目の当たりにし、自身の今後のキャリア開発に大きな触発を受けた様子でした。訓練生は「パキスタンでも夢にチャレンジできることを今日強く感じることができた。一生懸命勉強して世界に通用するデザイナーになって自分の夢を掴み、家族を養いたい」と今後の目標を熱く語っています。本ショーは女性訓練生に未来への夢と目標、それに挑戦する勇気を与えるとともに、家族を支える力になりたいと願う気持ちを一層高めるものになりました。

今回のイベントは、これまで日本人専門家が指導してきた各技能が相互につながり、各訓練校がステップアップしていく姿を来場者、そして翌日放映されたニュース映像を通じて広くパキスタン国民に示す絶好の機会となりました。さらにこの活動を通じて教員同士の尊敬と信頼が高まり、教員が学んだことが訓練生へ伝わり、彼女たちの未来に夢と目標が芽生える過程を示すことができたことも本イベントの大きな成果といえます。