セミナー開催報告「沖縄から見るアフリカ経済 -スタートアップ市場の可能性2023」セミナー開催!(7月12日 in 沖縄)
掲載日:2023.08.03
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沖縄から見るアフリカ経済 -スタートアップ市場の可能性2023
7月12日
独立行政法人国際協力機構、共催:ジェトロ沖縄/中小企業基盤整備機構 沖縄事務所
JICA沖縄
最後の成長大陸、アフリカ。現在の人口14億人、2050年には25億人になると予測されており、世界人口の4人に1人がアフリカとなる。テクノロジーを活用し、現地の社会課題の解決を目指す若者を中心に多くのスタートアップが生まれており、欧米を中心に世界からの投資も拡大しています。アフリカ最大の経済規模・人口・スタートアップ投資額を誇るナイジェリアから 政府関係者・有識者を招待し、現在のアフリカのテックマーケットについて解説、またアフリカへの進出を検討している沖縄県の企業経営者の経験を共有するためセミナ―を開催しました。
バツーレ氏は、ナイジェリアのスタートアップエコシステムの現状として、投資件数や金額の伸び、フィンテックやE-コマース分野での起業が多く、現在約3,000社が活発であることを説明。また、インフラ開発の進展や、人口二億人を抱える市場の成長性、スタートアップ支援のための政策実施など、今後も有望である点が強調されました。
山本氏からは、さとうきびを搾汁した後に残る搾りカス「バガス」を原材料としてアップサイクルし、独自の素材を開発、デニム商品などを生産・販売するビジネスモデルをご紹介、アフリカへの事業展開も検討していることをご説明頂きました。
不破氏は、アフリカのスタートアップの具体的な事例を紹介し、沖縄のビジネスモデルはアフリカと相性が良いと思われる点を言及。また、アフリカへ進出する際には、現地へパートナーと連携し、パートナーが有する顧客層やネットワークへアプローチすることが有効であることが説明されました。山内氏からは、アフリカのスタートアップへの投資額は日本とほぼ同規模であること、国によって主要なセクターや特徴が異なることなどを説明しました。また、アフリカでは成長可能性はあるものの、モノづくりのソリューション提供が欠けており、ものづくりの技術を有する日本とアフリカの相性は良いとの指摘がありました。
下地氏からは、沖縄科学技術大学院大学のスタートアップ・アクセラレーター・プログラムから生まれたEF Polymer株式会社は、野菜や果物の不可食部分の残渣をアップサイクルした環境に優しい有機ポリマーの開発を行っており、世界中に適用できること、アフリカへの進出も積極的に検討したい旨、言及ありました。
地理的には遠い沖縄とアフリカの親和性や今後の連携可能性について気づきを得られたセミナーとなりました。両地域の今後の発展に期待するととともに、引き続き、JICAとしてもスタートアップエコシステムの強化に取り組んで行きます。
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