【COP28サイドイベント】ベトナムにおける交通分野のグリーントランジションの加速化

掲載日:2024.01.05

イベント |

報告者

福田幸司
JICA
長期専門家(チーフアドバイザー)

概要

開催日: 2023年12月5日(火)
主催: ベトナム交通運輸省、UNDP、JICA
会場名(パビリオン名):ベトナムパビリオン

登壇者

Tran Anh Duong
ベトナム交通省

三戸森宏治
JICA
企画部サステナビリティ推進室

福田幸司
JICA
長期専門家(チーフアドバイザー)

白川泰樹
JICA
専門家

Thuy Bui
Vinfast
副社長執行役員

Dao Xuan Lai
UNDPベトナム事務所

背景・目的

本サイドイベントは交通運輸省の音頭のもと、ベトナムにおける交通セクターの脱炭素に向けた取組みのうち、特に昨今の進展が目覚ましい電動自動車(EV)に係るこれまでの成果と今後の展望を発信する目的で開催された。

内容

交通セクターのうち電動自動車(EV)に焦点がおかれた今次イベントでは、政策担当者、開発援助機関実務者、電動自動車(乗用車・バス含む)を展開する国内事業者を交えて、これまでの進展と今後の展望について共に議論する機会となった。

JICAはベトナムの交通運輸セクターに対する支援蓄積の土台があるが、今次イベントでは、現行のNDC実施支援(SPI-NDC)において交通セクターのNDC施策(EV導入および公共交通へのモーダルシフト)の実施能力を向上する手段として展開中の能力強化とその成果を紹介した。

SPI-NDCではこれまで(1)環境配慮型公共交通の国家プログラム策定過程における日本を含む他国交通政策/技術事例の取り纏め、(2)国内で運営されるMRT、BRT、電動自動車を対象として、地場企業・事業者と協力して運行実測値を用いたGHG排出削減量の算定方法のパイロット、(3)上記交通モードの展開によるコベネフィット定量分析(大気汚染低減効果の試算)を展開している。これらより、NDC施策の展開には、GHG削減効果のみならず、環境コベネフィットを把握することも持続可能な経営の視点からも重要である点を強調。

政策提言として、事業者にとって負担が少なくデータ収集を含めて持続的に算定が可能な方法論の採択の必要性や、EV導入に不可欠となる環境整備や、急速な普及で課題となる廃棄物対応準備、また真に排出削減に資するには電源のグリーン化と抱き合わせで考えていく必要がある点などを指摘した。

画像

登壇者集合写真