エチオピアJICAチェア本邦招聘プログラムの実施

掲載日:2024.03.07

イベント |

概要

イベント名:エチオピアJICAチェア本邦招聘プログラムの実施
開催日: 2024年2月4日(日)~2月10日(土)
主催:JICA
場所:東京、京都

主な参加者

アディスアベバ科学技術大学

  • Dereje Engida学長

アディスアベバ大学

  • Worash Getaneh副学長(研究・技術移転担当)
  • Matiwos Ensermu学長室長・副学長
  • Zerihun Getaneh理事会事務局長
  • Zerihun Berhaneアフリカアジア研究センター長

バハルダール大学

  • Enyew Adgo副学長(研究・コミュニティサービス担当)

背景・目的

JICAは2021年度以降、日本研究講座設立支援事業(JICAチェア)の一環で、アディスアベバ大学を対象に、日本の開発経験の共有等を目的とする講義の開催を支援してきました。JICAは、昨年G20入りし国際社会において重要性が増すAU本部が所在するエチオピアにおいて、将来を担う若手リーダーを育成する観点から、今後、JICAチェア等の実施を通じ、同大学の発展を更に支援する方針です。しかしながら、国内最高峰に位置づけられる同大学であってもアジア日本研究を専門とする研究者は限られています。
さらに、JICAはアディスアベバ科学技術大学やバハルダール大学等とは、地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)を通じて本邦諸大学と連携しながら協力を行っており、引き続き関係を維持・強化していく方針です。
よって、これらの大学関係者の日本理解を深めるとともに、日本の大学との繋がりを強化し、今後の連携事業の発展・円滑化を目指し、本邦招聘を実施することとなりました。

内容

●主なプログラムは以下のとおりです。
①萱島信子JICA緒方貞子平和開発研究所顧問によるJICAチェア講義「日本の教育開発史及び高等教育の現状」の実施:参加者より、日本の教育政策の一貫性や国立大学の法人化等に係り積極的な質問・意見交換が行われました。萱島研究所顧問より、日本政府は戦前から「教育は国の将来の基礎」との信念が一貫していたこと、国立大学の法人化に係る国・大学間の十分なコミュニケーションの重要性等が指摘されました。

②文部科学省訪問:片柳成彬文部科学省高等教育局国立大学法人支援課課長補佐より、国立大学法人制度に係る説明をいただきました。

③東京大学訪問:染谷隆夫執行役・副学長/工学系研究科教授よりスタートアップ創出の取組及び法人化後の現状や課題について説明いただいた後、長山智則工学系研究科教授より研究成果の社会実装に係る事例紹介がありました。

④政策研究大学院大学(GRIPS)訪問:アンドレア・プレッセーロ教授より、GRIPSが実施している「日本理解プログラム」をご紹介いただきました。また、同プログラム一部(文化体験:華道・書道)を見学しました。

⑤京都大学訪問:湊長博総長、大学本部(稲垣理事他)及びアフリカ地域研究資料センター・大学院アジアアフリカ地域研究科(高橋基樹教授他)を表敬訪問しました。

●これらのプログラムを通じ、参加者からは「日本のホスピタリティ、システムに感動した。人と人との繋がりが次なる成果に発展することを身をもって学んだ。日本の教育開発史や政策に関する学びを大学運営に生かしていきたい」との発言がありました。
さらに、2月21日付で、アディスアベバ大学とJICAエチオピア事務所間でJICAチェア継続実施に係る覚書が締結されました。また、東京大学や京都大学の協力を得る形でエチオピア現地でのJICAチェア実施も検討中です。
各大学における人材育成及び大学間のパートナーシップの発展を、JICAも引き続きサポートしていきます。

萱島研究所顧問によるJICAチェア講義

萱島研究所顧問によるJICAチェア講義

文部科学省における意見交換

文部科学省における意見交換

東京大学染谷副学長らとの集合写真

東京大学染谷副学長らとの集合写真

GRIPSプレッセ―ロ教授との集合写真

GRIPSプレッセ―ロ教授との集合写真

京都大学稲垣理事等との集合写真

京都大学稲垣理事等との集合写真