中央アジア・コーカサス地域を対象とした地震防災セミナーをカザフスタンで開催しました!

掲載日:2024.04.29

イベント |

イベント概要

会議名:中央アジア・コーカサス広域地震防災セミナー

開催日時:2024年4月16日(火)~19日(金)14:00~21:30(日本時間)
場  所:カザフスタン・アルマティ市 非常事態・災害リスク軽減センター(CESDRR)
主  催:カザフスタン国際開発庁(KazAID)、国際協力機構(JICA)、
参加機関:非常事態・災害リスク軽減センター(CESDRR)、国立地震観測・調査科学センター(NSCSOR)、カザフスタン建設調査・設計研究所(KazRICA)、非常事態省、アルマティ市非常事態局

背景・目的

我が国では、2024年1月1日に能登半島地震によって大きな被害が発生しました。4月17日には愛媛県と高知県で震度6弱の地震が発生したばかりです。
中央アジアやコーカサス諸国にも地震のリスクが存在し、2024年1月には中国とキルギスとの国境付近で大きな地震が発生しています。また、2023年2月に発生し、約56,000人の死者を出したトルコ・シリア大地震を受けて、人々の地震災害への危機感と防災への関心が高まっています。

我が国は、2000年から20年以上にわたって、カザフスタンの国立地震学研究所や建設・建築設計研究所(KazRICA)、地域国際機関である非常事態・災害リスク軽減センター(CESDRR)等に対して技術協力を実施してきました。今後、これらの機関が協力の成果を生かして、我が国の技術を周辺国と共有することが期待されます。

そこでJICAは、これらの機関と協力して、4月16日(火)~19日(金)の4日間、中央アジア及びコーカサスの8カ国の非常事態省や地震学研究所等防災関係者18名の参加により、アルマティ市で「中央アジア・コーカサス広域地震防災セミナー」を開催しました。関係者を含め、会場では1日最大55名、オンラインでは最大37名が参加・聴講しました。

本セミナーでは、我が国の最新の地震防災対策の知見や技術を紹介するととともに、参加者同士の対話を通じて中央アジア・コーカサスの地域内連携を強化し、地域レベルの広域地震防災体制の構築を促進しました。

会場の様子

会場の様子

JICA,KazAID,CESDRRの所長および代表者

JICA,KazAID,CESDRRの所長および代表者

内容

本セミナーでは、「耐震建築」「地震早期警報システムと災害時の緊急対応」「防災教育・民間連携・防災におけるジェンダー主流化」など3つのテーマについて、日本、カザフスタン両国のみならず複数の国、国際機関等の専門家から最新の防災技術についての講義を受けた上で、参加者同士で議論しました。

本セミナーにはオンラインによりアルメニアとモンゴルから、また我が国からも消防庁、建築研究所、気象業務支援センター、国土地理院、防災科学技術研究所、豊橋技術科学大学、国際緊急援助隊などが講師として参加しました。加えて我が国でも災害の発生が多く、防災産業の海外展開のためのクラスターを形成している新潟県の協力を得て、防災関連企業も参加しました。

セミナーでの議論を通じて、中央アジアやコーカサスにおける耐震基準・耐震技術や地震早期警報システム、災害時の緊急対応、防災教育などの面での域内広域協力の促進が提案され、最終日に本提案に係る文書が作成されました。

JICAは 今後も、中央アジア・コーカサス地域の様々な分野で域内広域協力を進めていきます。

成果文書への署名、中央は山田駐カザフスタン日本大使

成果文書への署名、中央は山田駐カザフスタン日本大使