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アジア太平洋防災閣僚級会議(Asia-Pacific Ministerial Conference on Disaster Risk Reduction(APMCDRR))2024への参加(フィリピン)

掲載日:2024.11.26

イベント |

概要

会議名:アジア太平洋防災閣僚級会議(Asia-Pacific Ministerial Conference on Disaster Risk Reduction(APMCDRR))2024への参加(フィリピン)
開催日: 2024年10月14日~10月17日
主催:国連防災機関(United Nations Office for Disaster Risk Reduction, UNDRR)・フィリピン政府
場所:フィリピン マニラ (Philippines International Convention Center)

主な参加者

JICAセッションへの登壇者

司会:西川智JICA国際協力専門員

開会挨拶:
ベルナルド・アレハンドロ フィリピン市民防衛局(OCD)副長官
登壇者:
トレシート・バコルコル フィリピン地震火山研究所(PHIVOLCS)長官
ラビ・シンハ インド工科大学ムンバイ校(IITB)教授
ジャティ・ラディティア インドネシア国家防災庁(BNPB)システム・戦略担当次官
ナポリオニ・ボセイワンガ フィジー国家災害管理局(NDMO)局長代理
アノージャ・セネヴィラトネ スリランカ災害管理センター(DMC)減災調査開発部部長
川北史朗 宇宙航空研究開発機構(JAXA)衛星利用運用センター(SAOC)主幹研究開発員(センチネル・アジア事務局長代行)
ジェラルド・ポトゥタン アジア防災センター(ADRC)主任研究員
ノエル・ジェローム フィリピン宇宙庁(PhilSA)科学技術領域主任研究員

コメンテーター:
ラムラジ・ナラシマン「災害レジリエントなインフラに関するコアリション(CDRI)」シニア・ディレクター
永見光三 東北大学グリーン未来創造機構特任教授

背景・目的

10月14日から17日まで、フィリピンはマニラでアジア太平洋防災閣僚級会議(Asia-Pacific Ministerial Conference on Disaster Risk Reduction(APMCDRR))2024が開催されました。APMCDRRは、国連防災機関(United Nations Office for Disaster Risk Reduction: UNDRR)がこれまで隔年で開催してきた世界5地域(アフリカ、米州、アラブ、アジア太洋州、ヨーロッパ中央アジア)の地域プラットフォーム会合のうち、アジア太平洋地域のプラットフォーム会合に位置付けられるものです。今回の会議にはアジア・大洋州を中心に40か国以上の防災機関・政府代表団をはじめ、国際機関、地方自治体、学術研究機関、民間企業、NGO等多様な機関から約7000名以上が参加し(主催者報道)、仙台防災枠組2015-2030の実施促進に向けて、それぞれの取組を発信し、意見交換をしました。

内容

JICAは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、アジア防災センター(ADRC)と共催で、都市計画策定における災害リスク評価に関する公式セッションを開催しました。フィリピン、フィジー、インド、インドネシア、スリランカの防災関係者から災害リスク評価の具体的な手法を紹介しました。また、衛星データ等の利活用等、最先端の科学技術を取り入れたアプローチも共有され、無秩序な市街地拡大に伴う都市の災害リスク増大に対する事前防災投資の重要性を強調しました。約270人が聴講し、関心の高さが窺われました。

展示ブースでは、JICAは内閣府と協働で、JICA事業(JICA海外協力隊、気象分野の技術協力、民間連携事業等)や日本企業約10社の事業を紹介しました。また、各国防災関係者が集まる機会を活用して、JICAがこれまでフィリピン・マニラで実施してきた治水事業の協力を視察する機会を提供し、各国参加者から、洪水対策事業における組織間の連携の重要性や、住民移転・説明などの状況を理解できたとの意見を頂きました。

会議の合間に、UNDRRアジア大洋州地域事務所長や、フィジー、インドネシア、スリランカ等各国防災機関の要人とも今後の協力の方向性について意見交換を行いました。国の防災機関の強化に加えて、地方政府による防災の取組促進や、科学及びエビデンスに基づく防災の促進に向けた大学・研究機関との連携等、仙台防災枠組の実施促進に向けて、JICAが重視している事項について強調しました。

JICAは、2025年3月に仙台市で開催予定の「世界防災フォーラム(World Bosai Forum)」や、UNDRRが6月にジュネーブで開催予定の「世界防災プラットフォーム会合(Global Platform for Disaster Risk Reduction)」等の機会を活用して、日本の防災の経験の世界での活用や、JICAの協力の発信を継続し、仙台防災枠組の実施促進を目指します。

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共催セッションの様子

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展示ブースで事業紹介を行う日本企業関係者

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関係機関のイベントに登壇する西川JICA国際協力専門員

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マルコ国連防災機関アジア太平洋地域事務所長との面談

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マニラ治水事業(パッシグ・マリキナ川河川改修事業)サイト視察