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【COP29サイドイベント】南西・中央アジアにおける自然生態系を破壊する地球温暖化と土地利用の影響

掲載日:2024.12.19

イベント |

報告者

氏名 所属 肩書
森實順子 地球環境部 環境管理・気候変動対策グループ

概要

開催日:2024年11月14日
主催:ウズベキスタン政府
会場名(パビリオン名):ウズベキスタンパビリオン

登壇者

氏名 所属 肩書
Aziz Abdukhakimov ウズベキスタン自然環境保護気候変動省 大臣
Suna Park ウズベキスタン自然環境保護気候変動省 大臣アドバイザー
柴田和直 JICA 地球環境部次長兼環境管理・気候変動対策グループ長
田中賢治 京都大学防災研究所 教授(SATREPSアラル海地域における水利用効率と塩害の制御に向けた気候にレジリエントな革新的技術開発プロジェクト研究代表者)
Kristina Toderich 三重大学 生物資源学研究科研究員
Hossein Akhani テヘラン大学 生物科学部教授
Mahdi Motagh ドイツ地質調査センター(GFZ) 博士

背景・目的

本サイトイベントは、ウズベキスタン革新的開発庁、高等教育・革新イノベーション省、エコロジー自然保護気候変動省との共催で、ウズベキスタンで実施中のSATREPS「アラル海地域における水利用効率と塩害の制御に向けた気候にレジリエントな革新的技術開発プロジェクト」が開催したもの。同SATREPS(BLUE-SATREPS)プロジェクトおよび中央アジア・南西アジア各国の土壌劣化・回復、塩生植物に関する研究成果等を紹介しました。

内容

  • 冒頭挨拶で、ウズベキスタン側は、ウズベキスタンにおける日本のJICAプログラムの重要な役割を強調し、BLUE-SATREPSの日本・ウズベキスタンパートナーシップが、土壌塩害という課題に取り組む上での革新的な気候スマート技術の開発、エビデンスに基づく解決策と協力の促進に繋がっていると述べました。
  • JICA柴田次長は、最先端の研究とイノベーションを育んできた日本とウズベキスタンの関係の重要性を強調するとともに、BLUE-SATREPSがアラル海地域の水効率を監視し、塩害の影響を緩和するための気候変動に強い技術の導入を進めており、日本とウズベキスタンの9つの研究機関と10の研究機関からなるコンソーシアムは、革新的な塩生植物の研究を通じて環境問題に取り組み、荒廃した土地の修復と農村の生活向上のための解決策を提供する上で極めて重要な役割を果たしてきたと述べました。
  • BLUE-SATREPSプロジェクト研究代表の京都大学田中教授から、キーノートスピーチとして、アラル海流域を対象とした長期的な水利用変化を考慮した水循環解析結果が紹介され、アラル海流域における水資源の利用可能性の将来の気候変動影響を検討する上で、上流山岳域の雪氷やアラル海の消長を動的に扱う物理的な水文モデルが必要であり、将来の渇水に備えて節水型の社会へ移行していくことが重要であると述べました。
  • 続いて、三重大学のKristina Toderich研究員は、「気候変動下での塩性砂漠の生産性向上のための塩生植物の保全と利用」と題して発表し、Gulchekhra Kasankhanova博士(UZGIP)とBakhriddin Nishanov博士は、ウズベキスタンの革新的開発庁が支援するBlue-SATREPSプロジェクトにおける国内成果を紹介しました。

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開会挨拶をするJICA柴田次長

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ウズベキスタン自然環境保護気候変動省大臣

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登壇者集合写真