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第2回犯罪学・捜査技術セミナー 2024: 全国地域警察サービスモデルからのアプローチ

掲載日:2024.12.13

イベント |

概要

会議名:第2回犯罪学・捜査技術セミナー 2024: 全国地域警察サービスモデルからのアプローチ
開催日: 2024年11月6,7日
主催: ホンジュラス国家警察(JICAは共催、現在JICAが実施中の地域警察プロジェクトの活動として実施)
場所:ホンジュラス共和国、テグシガルパ市(ハイブリッド開催)

主な参加者

【発表者】
河岸卓馬警視、警察庁
グスタボ・ベラスケス、治安大臣
フアン・アギラル、国家警察長官
ロヘル・マラディアガ、国家警察組織間連携局長
セサル・ルイス、国家警察捜査局北部地域局長
ヘンリー・ポンセ、検察庁法医局長
オスカル・メレンデス、検察庁検察官
その他、イタリア、ブラジル、コスタリカ、コロンビア、メキシコから有識者がオンラインで発表、発表者計21人

【参加者】
警察官、警察大学校学生、検察庁など法執行機関関係者、国内大学関係者
対面:140名、オンライン:360名

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ホンジュラス国家警察フアン・アギラル長官による発表

背景・目的

JICAは2009年からブラジルとの南南協力によりホンジュラスにおいて地域警察の取り組みの支援を行ってきた。これまで100名を超える研修員をブラジルに派遣し地域警察の基礎理論の習得を行い、その後帰国研修員らを中心とした国内活動が展開されてきた。その成果として、2016年には国家地域警察モデルが承認され、また、地域警察の概念は警察設立法や警察官法において全警察官の基礎的考え方として規定された。さらに、2024年には国家地域警察モデルの改定作業が行われ、これまでの取り組み経験や教訓を反映したモデルの精緻化が進められている。このように、長年にわたるJICAの地域警察分野への支援は着実に成果を上げてきた。

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ホンジュラス国家警察の地域警察モデル

ホンジュラス警察大学校はラテンアメリカ地域のなかでも数少ない警察大学校を有し、警察官の現任教育、一般にも開かれた修士課程、特別コースなど、さまざまな教育機会を提供している。これまでグアテマラ国家警察を受け入れ研修を実施してきたが、その他域内各国の警察関係者との知見交流や特定分野におけるホンジュラス警察官を派遣し技術支援等を行ってきた実績を有する。

本セミナーは、今後もホンジュラス国家警察大学校が域内の治安課題への研究や警察教育の中心的役割を担っていくことを目指し、犯罪学と犯罪捜査の分野に焦点を当てつつも、特に国家地域警察モデルの警察業務への横断的適用やセミナーに参加する市民との概念共有ということを目的に開催された。

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会場参加者の集合写真

内容

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JICAホンジュラス事務所門屋所長開会挨拶

  • 犯罪学・捜査技術を導入テーマとしながらも、警察と地域社会がどのように連携し、犯罪予防と解決に貢献できるかについて様々な有識者や実務者の発表から具体的な戦略と方法が紹介された。
  • 主なトピックには、犯罪学と犯罪捜査の基本的な理論や技術の紹介、地域警察モデルの概念、地域社会の安全と調和を促進する方法論についての提案や学術的・実務的視点からの提案や問題提起が行われた。
  • 国家地域警察モデルに基づく実践的なアプローチが、地域社会での警察の信頼性と効果的な活動にどう結びつくかについて具体的な事例が共有され、またそれらを通し参加者は、ホンジュラスの警察活動における地域社会とのアプローチと戦略に関する洞察を得ることができた。
  • ホンジュラス国内のみならず、グアテマラをはじめとする周辺国からの参加者もオンラインで聴講し、地域間での情報共有が促進された。
  • 治安問題という共通課題を抱えるラテンアメリカ地域において、ホンジュラス警察大学校が治安問題に関する研究や警察教育のための中心的機関として、地域の治安向上に貢献するためのリーダー的存在に成長していくことが期待される。
  • 2025年11月にも、今回のセミナー同様にして犯罪学・捜査技術を基礎題目としたセミナーを開催予定。

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熱心に聞き入る参加者達

資料