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地雷対策に従事する女性を支援 – カンボジア地雷対策センターへの女性・平和・安全保障(注)研修実施、ウクライナ非常事態庁への女性用防護服供与

掲載日:2026.03.09

イベント |

JICAは、平和構築における女性の参画とリーダーシップを後押ししています。

地雷や不発弾対策は、命の危険と隣り合わせの仕事です。
その現場で、近年、女性たちの活躍が広がっていることをご存じでしょうか。
JICAは、地雷・不発弾対策の現場で働く女性が安全に、そして力を十分に発揮できる環境を整えるため支援を進めています。

カンボジア地雷対策センター(CMAC)では、安全・正確・効率的に地雷除去を進めるため、女性の活躍推進のための行動計画の策定が必要です。JICAはその取り組みを後押しするため、CMACで働く女性職員を日本に招いて研修を実施しました。また、国際女性デー(3月8日)を控えた3月6日には、女性地雷除去員の安全性と業務効率向上のため、ウクライナ非常事態庁(SESU)に対し、女性用防護服を供与しました。

【「女性が働きやすいこと」が、より効率的で安全な地雷対策につながる】

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組織における女性の役割について意見交換を行うCMAC職員

2月25日~3月7日に行われたカンボジア地雷対策センター(CMAC)向け研修には、女性職員を中心に、現場の除去員から本部担当まで、さまざまな立場の職員が研修に参加しました(女性職員10名、男性職員2名)。

東京では、自衛隊朝霞駐屯地で女性自衛官の研修施設を視察し、防衛省で講義を受けた他、災害・復興における女性の役割について学びました。また、福岡県では、女性のリーダーシップをテーマとした議論を行い、女性の働きやすい環境作りに力を入れている工事現場を視察しました。

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自衛隊朝霞駐屯地での女性自衛官教育隊との集合写真

移動が多い除去員の仕事を踏まえ、出産・育児に関する福利厚生の仕組みなど、「女性が働き続けられる組織とは何か」といった課題について率直な意見が交わされました。

女性の働きやすさは、個人の問題ではなく、組織全体の能力を高めるための鍵である―その共通認識が、研修を通じて育まれていきました。今回の研修が、CMACの女性職員活躍推進のための取り組みに繋がることが期待されています。

【ウクライナの女性除去員の安全と活躍を支える】

地雷除去作業は集中力、判断力、そして身体的負荷を伴う業務です。
身体にフィットしない装備品は、集中力を奪い、事故のリスクを高めます。
今回供与された女性用防護服は、女性の体形に合わせて設計され、危険な現場で働く女性職員の安全性と作業効率を大きく向上させるものです。

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キーウにおいて行われた供与式の様子

3月6日に行われた女性用防護服等の供与式には、ダニク・ウクライナ非常事態庁(SESU)長官ら、ウクライナ政府高官が出席して行われました。ダニク長官は、「日本からの継続的な支援に感謝します。防護服は、女性職員の安全性向上に寄与するものです」と述べました。

また、女性の参画促進を担当するSESU女性職員は、「JICAからの支援は、地雷対策に関わる全ての女性を勇気づけるものです」と述べました。

ウクライナで地雷除去や人命救助にあたる女性たちは、復旧・復興の重要な担い手です。JICAは装備品の提供だけでなく、研修や制度面も含め、彼女たちが安心して任務に集中し、力を発揮できる環境づくりを支援しています。

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供与された女性用防護服を着用するSESUの女性職員

【国際女性デーに寄せて】

女性一人一人がその能力を発揮して活躍するためには、女性の視点やニーズが反映された職場環境が重要です。JICAはこれからも、地雷対策を含む平和構築の現場で働く女性の力が最大限発揮されるよう取り組みを続けていきます。

(注)女性・平和・安全保障とは、平和構築や災害復興プロセスに女性が参画し、主導的役割を果たすことにより、持続可能な平和を達成しようとする取り組み。2000年に女性・平和・安全保障に関する国連安保理決議1325号が採択され、日本は2015年から女性・平和・安全保障に関する行動計画を策定。