ラオス日本センター設立25周年 ――人を育て、つながりを広げ、未来の産業開発へ
掲載日:2026.05.13
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2026年4月28日、ビエンチャンにあるラオス日本センター(LJI)にて、設立25周年を記念する式典が開催されました。
2001年に設立されて以来、ラオス日本センター(LJI)が歩んできた25年は、「Japanese Style Management(日本的経営)」の視点も大切にしながら、ラオス社会の変化や人々の声に寄り添い、人材育成のかたちを進化させ続けてきた歴史です。産業人材育成の原点は、2008年に始まった社会人向け夜間制MBAコースでした。働きながら学べる環境は当時画期的で、これまでに約500名が修了し、民間企業から公的機関まで幅広い分野で活躍しています。その後、より実践的な学びを求める声に応え、2017年に経営者を対象とした「経営塾」、2021年にはラオスを代表する起業家を育てることを目標に中小企業・スタートアップを支援する「LJI SUSU」が加わりました。学びの段階から事業成長までを支える仕組みは、多様な挑戦を後押しし、受講者は累計2万人を超え、延べ200名超の専門家派遣、250名超の研修員受入を実現しています。
2012年以降は、国際交流基金の協力のもと、ラオスにおける日本語教育の需要の高まりに応えるため、日本語コースが開講され、より質の高い日本語教育を目指して取り組まれています。
(式典の様子)ポンケオ・チャンタマリーラオス日本センター所長からLJIの25年の歩みについて語られた
LJIの人材育成は、研修の修了や資格取得をゴールとするものではなく、学びがそれぞれの現場でどのように活かしていくかをずっと大切にしてきています。ある経営塾修了生は、日本的経営の考え方を取り入れて組織運営を見直し、売上を約300%伸ばす成果を上げました。経営塾卒業生の同窓会には現在約130の企業がメンバーとして参加していますが、特に近年は女性の参加が増えており、ラオスのビジネス人材の裾野がさらに広がっています。教育や保健医療など社会と深く関わる分野で、学びを実践につなげる女性たちの姿は、ラオス社会に前向きな循環を生み出しています。
(式典の様子)トンサリット・マンノメーク副首相兼教育スポーツ大臣から産業人材育成への期待が語られた
近年、海外への進出を検討する日本の企業からは、現地市場に精通し、信頼できるパートナーを求める声が高まっています。こうした中で、LJIにおけるコース修了生が、現地事情と日本的経営の双方を理解する人材として橋渡し役を担うことが期待されています。日本・近隣諸国とのネットワーキングを通じた投資促進の取組も行われており、2026年5月にも日本企業とのビジネス交流会が東京で開催予定です(詳細は関連URLをご覧ください)。
(式典の様子)伝統行事のバーシー・スークワンにてLJIの今後の発展を祈願
(式典の様子)よさこいチームによるパフォーマンス
式典では、25周年を記念し、ラオスの国花であるチャンパの植樹が行われ、また、LJIの未来を祈願し、ラオスの伝統儀式である「バーシー・スークワン」が行われました。人を育て、人をつなぎ、ラオスの産業開発を支えてきたラオス日本センター。苗木がやがて大地に根を張り、枝葉を広げていくように、次の25年も、人々と共に歩みながら、ラオスと日本を結ぶ「信頼の架け橋」として、新たな可能性を育んでいきます。
(式典の様子)植樹イベントの様子
トンサリット・マンノメーク 副首相兼教育・スポーツ大臣
デーサヌラート・セーンドゥアンデート ラオス国立大学学長
ポンケオ・チャンタマリー ラオス日本センター所長
田坂 拓郎 駐ラオス日本国臨時代理大使
日下部 陽介 国際交流基金ビエンチャン連絡事務所
菊池 保志 JETROビエンチャン事務所長
松本 知己 ラオス日本人商工会議所会頭
JICA副理事長 宮崎 桂
その他これまでセンターの歩みを支えてきた多くの関係者が集い、節目の年を共に祝いました。