訓練生日記【පුළුවන්! -私のチャレンジ日記-】vol.2~2022年度4次隊 倉田桃子さん~

【写真】倉田 桃子さん隊次:2022年度4次隊 派遣予定国:スリランカ 職種:青少年活動
倉田 桃子さん

ちっちゃなアウトプットとちょこっとの成功体験

紙芝居を使って場面の説明をしています。学習進度によって使う単語や文法も変わってきます。(撮影時のみマスクを外しています)

長文読解に挑戦!ちょっと難しいけれどわかると楽しい!

訓練日記の題名にもある「මට පුළුවන්」はシンハラ語で「私にはできる」という意味の言葉です。
協力隊に参加する前までの私は、英語に対して強い苦手意識を持ち、「私にはできない」と言い、海外で仕事をすることは諦めていました。でも、頭で「諦めよう」と文字を並べているだけで、心はモヤモヤしたままだということに気づきました。持っていた英語の資格は海外協力隊参加条件の最低ランクでしたが、語学訓練をしっかり受けて新しい自分にチャレンジしようと、今、訓練に参加しています。

私がシンハラ語を学ぶ上で心がけていることは、間違えることを怖がらず、ちいさなアウトプットをできるだけ数多く毎日出し続けることです。アウトプットは会話、もしくは作文でもできるだけ声に出して、単語の羅列ではなく文として話すように心がけています。間違えることも多いですが、ちょっとでもできたことは喜んでワクワクすること。ちいさな成功体験は少しずつ積み重なって、楽しさと自信に繋がっていると感じています。
シリパーラ先生は休み時間が終わる度に「නිවුස් නියෙනවා ද?(ニュースはありますか?)」と私に聞きます。そのため私は、どんなに些細なことでも身の回りで起きたことや考えたことをシンハラ語で話します。授業が始まって一週間後の私のちっちゃなアウトプットは「私は朝ご飯にパンとサラダを食べます。」でした。しかし今では、過去の話や未来の予定なども話すことができるようになりました。最初は苦労しましたが、そのうちに「これは先生に伝えたい!習った文法で言うためにはどうする?」と考えるようになりました。

語学をこんなに前向きに勉強し続けるのは人生で初めてです。もちろん、毎日新しいことを学ぶのでパンクしそうになったり、本当に現地で話せるのかと不安になることもありますが、シリパーラ先生は「使っていれば慣れてくる。他の人とは比べない。比べるとしたら過去の自分と。」と言ってくださいます。3ヶ月前、文字すらわからなかった自分を思い出して、できること増えたなあ〜と想いを巡らせながら、今日も授業で先生とたくさん会話をしようと思います。

サリーを着てみよう!

ネパール語担当のサヤミ先生と一緒に!

訓練所にはなんと各国の民族衣装も揃っています!
今回はネパール語担当のサヤミ先生がお持ちのサリーを貸していただき、同期の訓練生と一緒に写真を撮りました。

スリランカでは、学校の先生で女性の方はサリーを着ている方が多いと聞きました。綺麗な布を身体に巻き付けて着るのですが、スカートになる部分にはひだを入れて折ったり、肩の部分に布の柄が出るように巻いたり、着方にも工夫があって面白かったです。日本の着物と通ずる部分もあると感じました。数日前に降った雪が残っていて少し寒かったですが、貴重な体験ができました。

隊歌の練習

輪になって歌の練習をしています

ピアノ、ウクレレ、太鼓もあって豪華な演奏です!

海外協力隊には「若い力の歌」という隊歌があり、訓練の退所式で歌います。今隊次には楽器ができる方がいらっしゃり、演奏付きで歌うことになりました。
海外では国旗や国歌を大切にし、毎朝国歌を歌う職場や学校もめずらしくありません。日本ではそのような習慣はありませんが、この練習を通して歌う習慣に触れることも大事だと感じました。

私は海外協力隊としてスリランカの職業訓練センターに派遣され、授業のサポートと、日本文化や芸術を通した情操教育の実施が期待されています。
私は学生時代に合唱団で活動した経験があり、任国では音楽に触れる機会もあると予想されることから、今回の歌の練習を簡単にですがリードさせていただきました。合唱団では経験者を対象に指導しますが、今回は音楽活動をされていない方もいらっしゃり、伝え方や練習内容については考えさせられました。任国でも音楽の楽しさを伝えられるように活動できたら良いなと思います。