訓練生日記【明日の私へ!】vol.2~2022年度4次隊 中谷あい野さん~

【写真】中谷 あい野さん隊次:2022年度4次隊 派遣予定国:ホンジュラス 職種:環境教育
中谷 あい野さん

任国について知ろう!

国旗の缶バッジ。この国旗にもすっかり親近感が湧きました

派遣される任国、つまり開発途上国の情報はネットで調べてもなかなか出てきません。私の派遣予定国はホンジュラスですが、一括りに“ラテンアメリカ”と言っても国によって様々な文化や人間性、インフラ状況、同じ言語でも方言のような差異があります。

自分の派遣先はどんな国なのか…という不安を取り除くために、訓練所カリキュラムには各国の先輩隊員にお話を聞く講座が設けられています。
ホンジュラスの先輩隊員の方とのオンラインでの講座はとても実りある時間でした。写真や動画を沢山見せていただき、とても丁寧に現地の様子を教えていただきました。ネットでホンジュラスを検索すると、二言目には治安や危険という単語が出てきます。日本と同じ感覚では生活できないので間違いではないと思います。しかし講座を通してホンジュラス人の世話焼きで優しい人柄やきれいな街並み、何より先輩隊員の実体験に基づく任国での生活を知ることができたので、必要以上に恐れずに心の準備ができました。任国に行ってから美味しいコーヒー屋さんを探すのが楽しみです。

密かな異言語交流

右上にポルトガル語とスペイン語で「お肉を沢山食べたい」と書いてあります。誰かな…?

今隊次、駒ヶ根訓練所では8言語の語学授業が行われています。語学教室が並ぶ廊下では様々な言語での会話が聞こえてきますが、他言語を感じられるのは声だけではありません。

廊下の一角にホワイトボードが設置されています。これは訓練生が自由に書き込めるもので、見るたびに違う文章が様々な言語で書かれています。私が学んでいるのはスペイン語なので、ロシア語やネパール語、シンハラ語などは不思議な暗号にしか見えません。逆に、ポルトガル語はスペイン語と同じロマンス諸語に属する兄弟言語なので、なんとなく読めたりもします。
ホワイトボード一つで異言語間コミュニケーションと新たな発見ができる不思議な場所です。

ストレス発散法

広い空と穏やかな水面がとてもきれいです

語学漬けの訓練所生活ではストレスも溜まるもの。体育館やテニスコートで汗を流したり、休日に駒ヶ根市内まで出かけて買い物をしたり、みんな思い思いに自由時間を使っています。

私のストレス発散法は、週末の朝に訓練所の周辺を散歩することです。コンビニまで往復40分くらい歩いて買ったホットコーヒーを、訓練所近くの池のほとりで自然を眺めながら飲む、この時間がとても好きです。肌に感じる空気の冷たさ、木の葉のかすれる音、野鳥たちの鳴き声を五感を使って感じていると、忙しい日々を忘れ気持ちがリセットされます。暖かい時期だったら居眠りしてしまいそうです。訓練所の敷地内でも野鳥を見かけることはありますが、ここではカモやサギ、トビなど比較的大型な鳥も見ることができました。動物好きの私にとっては野生動物を観察できる、それだけで貴重な癒し時間です。

訓練所は木曽山脈の麓にありとても自然が豊かな場所です。都市部よりも沢山の野生動物の気配を感じることができます。
訓練所で過ごす週末もあと1回。訓練がなかったら来なかったであろう駒ヶ根の自然を存分に浴びておきたいと思います。