訓練生インタビューvol.3 ~2021年度1次隊 中下 杏美さん~【体育の楽しさを伝えたい】

【写真】中下 杏美さん隊次:2021年度1次隊 派遣予定国:ジンバブエ共和国 職種:体育
中下 杏美さん

JICA海外協力隊に参加した経緯を教えてください。

小学5年生の社会の資料集の中で「発展途上国で活躍する青年海外協力隊」というキラキラした小さな写真を見て、自宅のインターネットで調べ、こんな職業があるんだと思いました。
その後、自分の夢が体育の教員になること、青年海外協力隊にいくことの両方になり、まずは教員になって、協力隊に応募しました。

応募時に不安だったことは何ですか?

休職して協力隊に行く覚悟が自分にあるのか悩んでいました。20歳の時に手術が必要な病気になり、「命があることが当たり前ではない」と痛感し、私自身にできることは頑張りたいなと思いました。
応募してから迷いはなく、今まで頑張ってきた自信があったので、受かるだろうと思っていました。

コロナの影響で派遣が延期され、連絡がくるま でどうでしたか?

正直辞退しようかと思っていました。色々な人の話を聞き、今行ったところであなたは、マンパワーにしかならない。何をしに行くの?と言われた時に、自分で明確な答えがありませんでした。
日本でキャリアを積んで自分に力がついた時に行った方が任地の人のためになるんじゃないかと考えましたが、やはり自分の力を試したい、マンパワーでもいいんじゃないかと思うようになりました。
また、私のことを理解し、協力隊へのチャレンジを全力で応援してくれた友人が、約4ヶ月前に亡くなってしまい、その子の分まで頑張りたいと思いました。

駒ヶ根訓練所での訓練生活はどうですか?

【画像】訓練は、楽しいです。同じ志を持った仲間で、過ごしてきた環境は違うけれど、お互いを認め合える存在です。居心地がよく色々な刺激を受けることができました。
最初は、訓練が70日間から45日になったことを、マイナスに捉えていましたが、45日だからこそ語学習得の為に朝5時に起きて必死に勉強していることは、いい経験になっています!

任国での活動を教えてください。

教員養成校に派遣予定で、小学校の教員を目指す人に向けて体育の授業や教育実習先の視察を実施します。任地では体育が授業として扱われていなかったり、座学で実施されたり、道具も揃っていないことから、限られた種目しか実施されていないようなので、体育の楽しさを伝えたいです。
生活面に関しては、友人をたくさん作りたいと思っています。

帰国後の展望を教えてください。

私がアフリカに行ったら、アジア人として少数派になります。日本に戻ってきたら、少数派の人やこれから増えるであろう外国籍の子どもたちの支えになりたいです。
そして、私が行ったことで協力隊に興味を持っている先生のエネルギーにしてもらいたい。私自身協力隊に行くことがゴールではなく、帰国後も日本の教育に携わることが私のゴールです。