訓練生インタビューvol.4 ~2021年度1次隊 大久保 雅弘さん~【再び燃え上がった夢】

【写真】大久保 雅弘さん隊次:2021年度1次隊 派遣予定国:ナミビア共和国 職種:障害児・者支援
大久保 雅弘さん

JICA海外協力隊に参加した経緯を教えてください。

青年海外協力隊の存在は昔から知っていて、いつか行ってみたいなというのは心のどこかにありました。ある時、知り合いの繋がりでカンボジアにある貧困層の子供たちが通う学校に一週間ボランティアに行きました。自分が用意した鳴子踊りのワークショップを子どもたちが楽しんでくれている姿を見て、非常に心を打たれました。その時、現地の代表だった方の「この国を変えるには教育しかないんだ」という言葉が心に残っています。自分も教育分野の人間として、教育によって貧困層の子ども達に何かできることはないかと思うようになりました。その経験によって、昔から心に残っていた協力隊に行きたいという夢が再び燃え上がり、今回の応募を決めました。

コロナ禍に不安だったことは何ですか?

派遣の延期が決まってから、この一年は絶対に無駄にしたくないと思いました。専門分野である特別支援教育に関係のある福祉施設や旅館などに顔を出し、現場での話を聞かせていただく機会を作るようにしました。そこで、教えてもらったことが今に生きています。コロナでの派遣延期は、決して無駄ではなく、それがあったからこそ今の自分があると思っています。

駒ヶ根訓練所での訓練生活はどうですか?

自主講座の様子

もともとなんでも一生懸命やりたい人間ですけど、いつも同じくらい熱量のある人と出会えるとは限らず、どこか妥協している自分がいました。
この訓練所に来て、みんな高い志を持っていて、お互いに切磋琢磨できる環境があることが嬉しかったです。自分よりも一生懸命な人を見ると頑張らないといけないなという気持ちになりました。
訓練所は、とても成長できる場所だと思います。語学の面で、まだまだだなと実感した時は辛かったです。自分で授業を用意しても、伝えたいことはあるのに伝わらない、自分はまだまだこんなもんじゃないのにと考えてしまい、焦る気持ちもありました。それでも自分自身努力をする時間がとても楽しく、自分と向き合うことで成長を実感することできました。また、頑張っている仲間たちがいることも、自分のエネルギーになったと思います。

任国での活動を教えてください。

私はナミビアにある特別支援学校に行き、現地の特別支援教育の資質向上に携わります。ナミビアには、まだ3校しか特別支援学校がなく、生徒達は知的障害・肢体不自由・聴覚障害・視覚障害等の障害種に関係なく、同じ学校で勉強していると伺っています。現地には障害について全般的な知識を持った教員が必要になりますが、そういった経験がある教師がいないということも伺っています。そこで、私のような特別支援学校の教育に携
わってきた人間が、新たな知見を共有し周知することで、現場の教育環境の資質向上に寄与できたらと考えています。中でもオンラインを活用した活動は充実させたいと思っており、日本とナミビアを映像で繋いでお互いの文化の共有をし、生徒同士で交流できる機会を作りたいと考えています。