訓練生インタビューvol.12 ~2021年度2次隊 金澤崚さん~【自分の視野を広げ、まだ見ぬ世界へ進みたい】

【写真】金澤 崚さん隊次:2021年度2次隊 派遣予定国:パラグアイ 職種:コミュニティ開発
金澤 崚さん

JICA海外協力隊に参加した経緯を教えてください。

幼少期に過ごした町は工業を中心とした町で、高校卒業後は、工場に勤めることが既定路線でした。しかし、自分の視野を広げるため、まだ見ぬ世界に進んでみたいという気持ちで、大学進学を目指し、そこで出会ったのが国際協力。大学一年のときに向井理さん主演の『僕たちは世界を変えることができない。』を見て、自分の大学生活も同じようなことをしたいと感じました。国際系サークルを2つ掛け持ちし、多くのことを学びました。時には失敗もありましたが、その経験から広い世界でたくさんの人々を幸せにしたいと思い商社に就職しました。しかし、毎日の仕事の中で、『あれ、俺って本当は何がやりたかったんだっけ?』と考えることが多くなりました。原点回帰として、これまでの人生を棚卸しして、何のためなら情熱を持って働けるのか考えました。心の中にあったのは、『生まれながらの環境でその人の可能性が制限されたり、人生が決まってしまったりするのは絶対に嫌だ』という感情でした。そんな中、青年海外協力隊の募集説明会に参加した時に、何か空気感、相性がよく国際協力の世界に惹かれていきました。

コロナ禍での訓練延期、不安だったことは何ですか。

2020年3月に合格が決定したものの、新型コロナウイルス感染症の影響で延期になり、JOCV参加のため、色々仕事などもまとめていたので、モチベーションを保つのが難しかったです。別の道でキャリアを描いていこうと思っていた時に、土佐町の特別派遣前訓練の声がかかりました。正直悩みましたが、友人の後押しもあり参加しました。そこで学んだことは、すごく大きく、とにかく3ヶ月間という期間で結果を残そうとしました。色々なところに足を運び、関係性を構築できたことが一つ大きな経験になりました。

駒ヶ根訓練所での訓練生活はどうですか。

自分と同じ考えを持っている人たちが近くにいる安心感をすごく感じましたね。今まで新型コロナウイルス感染症の影響で1年間延期になってしまって、自分の将来とかキャリアはどうなるんだろうと、ずっと一人で戦っているイメージがあったのですが、特別派遣前・派遣前訓練を通して少しずつ同じ考えを持った友人や仲間が増えてきたことが支えになっています。ただ語学にかなり苦しんでいて、45日間、非常に短いんですけど、毎日ヒリヒリ苦しみながらやってる感じです。

任国での活動を教えてください。

酪農農家が100軒くらいあるのでその農家さんに対して金融サービスの普及をすることと、あともう一つは彼らの生産の現場から入って販売までのルートを確立する、いわゆるバリューチェーンの確立をする活動を行います。

その中で、何かこれはやってみたいということ はありますか。

現段階ではあえて決めないことにしています。というのも、自分の思い込みで先行してしまうとやはり多少、現地でのギャップがあるかなと思っているので、そこはあまり決めず、現地の状況を見て柔軟に対応できればと考えています。