訓練生インタビューvol.15 ~2021年度2次隊 福山傑さん~【本当に世界1位なのか】

【写真】福山 傑 さん隊次:2021年度2次隊 派遣予定国:ヨルダン 職種:水泳
福山 傑 さん

JICA海外協力隊に参加した経緯を教えてください。

今のスポーツの世界1位は、本当に世界1位なのかなと思ったことがきっかけです。例えば、私のやっている水泳競技では、世界大会を見ても先進国の人たちしかおらず、開発途上国の人たちの中で、もしかしたらめちゃくちゃ運動能力が高い人がいるかもしれない。そんな可能性があるのに知識、技術、環境が整わず競技が実施できていないだけではないか、それらの状況が整えばもっとすごい記録が出るのではないかと思っていました。何か力になりたいなと思っているところに青年海外協力隊の「いつか世界を変える力になる」という言葉を見て、その瞬間これだ!と思って応募しました。今後海外で試行錯誤した経験を日本に持って帰って、日本の競技力の向上にもつなげたいと思っています。

コロナ禍での訓練延期、不安はありましたか。

大学在籍時にみんな就活している中、「青年海外協力隊」これ1本だけで、もうその先のことは考えておらず、もし落ちても次の機会に受けようと思っていました。そんな中、新型コロナウイルスの影響で派遣が延期になり、周りのみんなは卒業して就職し、1年間働いているのを間近で見ていて、自分は何もできてないというのが辛かったです。でも、自分の人生だし未練なく生きたい。別に、長い目で見たら1年や2年なんてちっちゃいもんだなと思っていました。

駒ヶ根訓練所での訓練生活はいかがですか。

【画像】自分たちで考えて何か物事を作れるっていうのがすごく楽しいなと思っています。それこそ訓練所で実施しようと思っている自主講座や文化祭の計画、健康観察期間に企画したオンライン食事会など、自分たちが様々な案を考えることができれば決められた制限の中でもコミュニケーション取ることができると思っています。

任国での活動を教えてください。

主にヨルダンのナショナルチームのコーチと、地方のスイミングクラブの巡回になります。現在開催されている東京オリンピックにヨルダンから2名の選手が出ています。ですが、彼らは他の国で練習しているようなので、ヨルダン国内の水泳のレベルを上げるために、僕の持っている全てを使っていきたいと思います。知識を伝えるのはもちろんですが、それを実践してもらえるような環境を作っていきたいと思います。帰国後のキャリアは、まだ具体的に決めていないですが、ヨルダンに残るかまた違う国に行くか、海外の現場でスポーツを通じた世界平和の力になりたいと考えています。スポーツが持っている力はとても大きいです。これからの2年で今後の自分の道を必ず見つけ、進んでいきたいと思います。