訓練生インタビューvol.21~2021年度3次隊 西村活人さん~【可能性を開拓していきたい】

【写真】西村 活人さん隊次:2021年度3次隊 派遣予定国:ルワンダ 職種:コミュニティ開発
西村 活人さん

JICA海外協力隊に参加した経緯を教えてください。

学生時代から世界中のいろんな国を旅することが好きでした。バックパックひとつでアジアやアフリカなどを回る中、海外協力隊として活動されている方にも数多く会いました。友人に協力隊員を紹介してもらう、あるいは友人が協力隊に参加したら遊びに行くといった形で、活動内容を聞いたり現場を案内してもらったりする機会も多くありました。その中で、隊員の方々が、世界のために自分は何ができるか、現地の人の生活を豊かにするにはどうすべきかといった、大きなスケールで物事を考えているのが、素直に格好良いと感じていました。そうしているうちに、自然と協力隊そのものに興味が湧いてきて、いつか自分も協力隊に参加するぞという気持ちになりました。

応募時に不安だったことは何ですか。

私はこれまで特許など知的財産(知財)関連の仕事をしていましたが、「その専門性が役立つような、現地の要請とマッチする職種は全くないのでは」と心配をしていました。しかし、採用面接などの機会に、コミュニティ開発であれば、一般的な社会人としての職務経験や、プロジェクトマネジメントの経験が生かせるはずだというアドバイスをもらい、不安は解消されていきました。

駒ヶ根訓練所の魅力を教えてください。

【画像】大学の専攻や業務経験など、異なるバックグラウンドを持った方々がいて、協力隊に応募した経緯も多種多様なので、そのような話を聞くだけでも非常に楽しいです。また、講座時はもちろん、余暇の時間にも、国際協力に対してどういった思いを持って参加しているかなど、更に踏み込んだ議論を交わす機会が多く、多様な考え方や知見に触れることができるのが、訓練所の魅力です。

任地での活動を教えてください。

地方都市の郡庁に配属となり、現地の水衛生環境の向上に取り組みます。具体的には、井戸などの給水設備の設置やメンテナンスを行う組織のオペレーションの支援、「きれいな水を飲む」「手洗いをきっちりする」といった啓発活動を行う組織の支援などを行います。私のこれまでの仕事である知財の本質は、新しい技術やコンテンツなどを生み出す人を支援して、創作やイノベーションを奨励するというところにあります。例えば、現地の人々が給水に関して行う小さな改良、工夫も、貴重な技術の種と捉えて尊重することで、現地の人々の積極的な創意工夫を促進、支援するような活動をしていきたいと思っています。

帰国後のキャリアプランを教えてください。

世の中ではまだ、アフリカの産業と言えば、資源や農産物、地元の工芸品など「モノ」のイメージが強いと思います。一方で、ルワンダではICT教育に力を入れるなど、今後はアフリカを含めた開発途上国で、技術等の「無形資産」の取引が重要になると予想しています。自分の目で現地を見た経験を踏まえ、そういった国々での知財を用いた事業支援や協業など、将来的な可能性を開拓したいと思います。